調査情報部 調査情報第二課
(1) 東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成18年1月)
12月は全国的に気温が低下し、20年ぶりの厳しい寒さと大雪に見舞われた。1月上旬は引き続き全国的に低温であったが、中旬以降は気温が上昇し、西日本を中心に降水量が多かったものの日照時間は北日本日本海側を除き全国的に平年並みとなった。
1月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、野菜の入荷量が11.3万トン、前年比98.0%、価格が258円/kg、前年比113.5%となり価格は堅調に推移した。
品目別にみると、だいこんの入荷量が11,521トン(前年比97.3%)(上旬:2,942トン、中旬:4,320トン、下旬:4,259トン)、価格が107円/kg(同150.6%)(上旬:111円、中旬:105円、下旬106円)、レタス類の入荷量が6,218トン(同86.8%)(上旬:1,641トン、中旬:2,151トン、下旬:2,425トン)、価格が360円/kg(同171.8%)(上旬:513円、中旬:328円、下旬285円)、トマトの入荷量が5,156トン(同112.8%)(上旬:1,167トン、中旬:1,719トン、下旬:1,820トン)、価格が296円/kg(同73.4%)(上旬:334円、中旬:283円、下旬275円)、きゅうりの入荷量が4,616トン(同88.8%)(上旬:1,538トン、中旬:1,506トン、下旬:1,571トン)、価格が485円/kg(同154.0%)(上旬:378円、中旬:469円、下旬605円)となった。だいこんは比較的、寒さには強いが、降雪の影響で凍害などが発生し出荷量が減少した。レタス類は西南暖地の低温と干ばつで品薄高が続き高値で推移した。トマトは寒さの影響で消費が伸び悩んだうえ、入荷量が多く価格は低迷した。きゅうりは加温設定温度が高めということもあり、寒波と原油高による加温温度低下が響き生育が滞った。また、業務筋の引きもあり価格は堅調に推移した。
(2) 輸入動向(平成17年12月 速報値)
平成17年12月の野菜輸入量は、前年同期比88.3%の249,670トンとなった。
生鮮野菜では、国産野菜の生育が順調であったことから、相次ぐ台風と長雨の影響で国産が品薄となり輸入の多かった前年に比べると、キャベツ等あぶらな属が対前年同月比27.0%の2,913トン、結球レタス同26.5%の333トン、カリフラワー同22.6%の13トンと大幅に減少した。一方、スイートコーンは前年実績のなかった中国から輸入され、対前年同月比で809.6%の19トンとなったが、生鮮野菜全体では、対前年同月比87.8%の91,574トンと大きく減少した。
冷凍野菜では、ばれいしょが対前年比110.0%の28,220トンへと輸入量は増加したものの、相対的に前年を下回っており、中でもほうれんそうは対前年比65.8%の1,322トン(中国が対前年比71.0%、ベトナムが同52.1%、台湾が同177.8%、インドネシアが同126.9%)へと輸入の減少が見られた。前年が過去5ヵ年で最も輸入量が多かったこともあり、冷凍野菜全体では、対前年同月比で91.1%の73,028トンと減少した。