機構から
東京都中央卸売市場における 入荷量・価格及び輸入の動向
調査情報部 調査情報第二課
８月は、降水量の少なかった西日本と多かったそれ以外の地方に分かれ、全国的に気温は高く推移した。９月に入って、台風第14号が上陸したこと、また、本州付近に前線が停滞したことにより、上旬の降水量は全国的に多く、特に九州地方や四国地方の一部で平年を大きく上回り、西日本の水不足は回復した。しかし、中旬・下旬は、ほとんど雨が降らなかったため、関東甲信越地方や東海地方などの月平均降水量は平年の40％未満となった。また、月平均気温は全国的に高く推移し、残暑の厳しい日が続いた。
９月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、野菜の総入荷量が13.5万トン、前年比99.8％、価格が207円/kg、前年比93.7％となり、入荷量は前年並み、価格は軟調に推移した。
品目別にみると、８月に緊急需給調整（産地廃棄）を行ったキャベツ類の入荷量は14,572トン、前年比97.7％、価格は71円/kg、前年比98.3％と価格は回復の傾向が現れたものの、レタス類の入荷量は8,831トン、前年比105.4％、価格は146円/kg、前年比87.7％と８月より価格は持ち直したが、依然軟調に推移した。
一方、ほうれんそうは、一部産地において生育期の高温・少雨が影響したため、入荷量は1,128トン、前年比82.7％、価格は719円/kg、前年比113.2％と入荷量は減少し価格は堅調に推移した。
同じく、にんじんも生育期の高温・少雨のため、一部産地において肥大遅れがみられたことから、入荷量は7,198トン、前年比90.2％、価格は127円/kg、前年比158.3％と入荷量は減少し価格は堅調に推移した。
(2) 輸入動向（平成17年８月 速報値）
平成17年８月の野菜輸入量は、前年同期比118.4％の219,362トンとなった。
生鮮野菜では、国内産ねぎがかんばつなどによる生育遅れから、対前年同期比128.1％の増加となり、また、前年が国産の価格低迷で輸入量が少なかったこと、業務用需要が引き続きあることなどから、たまねぎおよびにんじん（にんじん及びかぶ）がそれぞれ対前年同期比133.9％、218.6％と増加したことから、生鮮野菜全体でも対前年同期比127.7％と増加した。
冷凍野菜では、引き続いて冷凍ほうれんそうの主要国からの輸入が前月同様に増加し、対前年同期比161.6％（中国：対前年同期比240.2％、ベトナム：同132.8％）となり、また、えだまめおよびばれいしょがそれぞれ対前年同期比116.7％（中国：同134.1％）、107.8％（アメリカ：同114.4％、中国：同111.1％）と増加したことから、冷凍野菜全体では113.0％と増加した。
元のページへ戻る
