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東京都中央卸売市場における入荷量・価格及び輸入の動向

調査情報部 調査情報第二課


(1)東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成16年12月)

 天候の推移をみると、12月の初めに気圧の谷と台風第27号がもたらした暖湿気の影響で西日本から北・東日本の太平洋側にかけて大雨に見舞われたものの、上旬・中旬は11月から続く好天に恵まれ、晴れて暖かい日が多かった。下旬になると冬型の気圧配置となり、寒気が入ってきたため、月末には太平洋側を含む広い地域で降雪・積雪となった。

 12月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、野菜の総入荷量が13.8万トン、前年比96.2%、価格が210円/kg、前年比95.2%となった。一部品目で依然として10月の大雨・台風の影響が残っているものの、その後の天候の回復や輸入品が市場に出回ったことを受け、10・11月の入荷量減・価格高から回復の兆しを見せはじめ、入荷量・価格ともに前年同月をやや下回って推移した。

 品目別にみると、にんじんの入荷量は8,452トン、前年比89.9%、価格は152円/kg、前年比207.9%と依然大雨・台風の影響が残り、生育の遅れ・肥大不足がみられたことから、価格は堅調に推移した。

 また、キャベツ類の入荷量は12,198トン、前年比90.9%、価格は107円、前年比207.5%と、一部産地で定植の遅れと12月初めの大雨・強風により塩害の発生が影響し、価格は前年を大きく上回り推移した。

 一方、きゅうりの入荷量は5,568トン、前年比106.1%、価格は285円/kg、前年比66.8%と、台風の影響から回復したことに加え、需要があまり伸びず価格は軟調に推移した。 

(2)輸入動向(平成16年11月 速報値)

 平成16年11月の野菜輸入量は、前年同期比157.3%の319,571トンとなった。

 生鮮野菜では、相次ぐ台風、長雨の影響から国産野菜が不作となり、中国産を中心に大半の品目が急増した。中でもレタス、キャベツ・はくさい(キャベツ等あぶらな属)およびだいこん(その他根菜類)が中国、韓国、アメリカからの輸入が増加し、それぞれ対前年同期比2,573.2%、3,016.7%および4,013.7%となったことから、生鮮野菜全体でも対前年同期比215.8%と増加し、月間輸入量の過去最高を記録した。

 冷凍野菜では、引き続いて冷凍ほうれんそうの主要国からの輸入が前月同様に軒並み増加し、対前年同期比680.3%(中国:対前年同期比1,555.9%)となり、また、ブロッコリー、さといももそれぞれ対前年同期比178.5%(中国:同237.3%)、143.0%(中国:同143.1%)と増加したことから、冷凍野菜全体でも137.5%と増加した。



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