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東京都中央卸売市場における 入荷量・価格及び輸入の動向

調査情報部 調査情報第二課


(1)東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成16年7月)

 天候の推移をみると、6月は梅雨に入ったものの、梅雨前線が不活発であったため、全国的に晴れて気温の高い日が多かった。7月中旬には、北から寒気の入りやすくなり梅雨前線が東日本日本海側から東北地方で活発化し、北陸から東北にかけて豪雨が発生した他、月末には台風10号の影響で西日本を中心に大荒れの天気となったが、全国的に高温が顕著であり、また、関東地方から九州地方にかけては少雨であった。

 東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、7月における野菜総入荷量が13.2万トン、前年比101.9%、価格が201円、前年比89.1%となった。東北及び北陸地方の一部を除き高温・干ばつ傾向に推移したことにより、生育がやや前進化したため、前年を下回る価格で推移した。

 品目別にみると、キャベツ類の入荷量は15,260トン、前年比104.0%と前年並みの入荷量であったが、主力産地の品質が比較的良かったこともあり、需要の落ち込みが少なかったことから、価格は87円、前年比127.5%と6月から引き続き堅調に推移した。

 一方、きゅうりは、東北地方の梅雨が明けた下旬に出荷のピークを迎えたことから、入荷量は9,085トン、前年比116.3%、価格は164円、前年比64.9%と前年を下回って推移した。

 また、なすは主産地が好天に恵まれたことにより生育が順調に推移し、入荷量は5,221トン、前年比128.0%、価格は183円、前年比51.3%と軟調に推移した。

(2)輸入動向(平成16年6月 速報値)

 平成16年6月の野菜輸入量は、対前年同期比107.8%の218,788トンと増加した。

 生鮮野菜では、中国山東省の作柄が順調であった たまねぎ の輸入が対前年同期比126.4%、2003年において主要輸入国である中国江蘇省・山東省の作付面積が大幅に減少し、また、生育期の多雨等により作柄不良であった ごぼう が同133.3%、また、少雨等の天候不順による作柄不良により、キャベツ等あぶらな属が同132.3%と増加し、生鮮野菜全体では対前年同期比114.3%と増加した。

 冷凍野菜では、ほうれんそう が対前年同期比45.2%と大幅に減少したが、ばれいしょ、えだまめ等が増加し、冷凍野菜全体では対前年同期比102.8%と増加した。

 残留農薬問題により輸入自粛措置がとられていた中国産冷凍ほうれんそうは、6月17日に新たな安全対策に基づき安全性が確認された山東省27公司で栽培・加工され、かつ、平成15年11月以降に収穫・加工されたもののみ、輸入自粛措置が解除された。



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