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(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の9月末TTS相場。
21/22年度の野菜生産額は過去最高の見通し
豪州農業資源経済科学局(ABARES)が農畜産物の生産額や見通しについて四半期ごとに公表している、「Agricultural commodities September quarter 2021」によると、2021/22年の豪州の野菜生産額は過去最高の124億豪ドル(1兆168億円)に達すると予測している(図1)。この中で、野菜の主産地においては、2021年の冬から春先(6月~9月頃)にかけて天候に恵まれ、特にクイーンズランド(QLD)州での生産量の増加が見込まれるとしている。
なお、豪州気象局(BOM)の最新の予測では、2021年11月から翌1月の最高気温は、西オーストラリア(WA)州北部と西部南東部、豪州北部の海岸線沿いの大部分で平均値を上回るとしている。また、今後、数カ月間はラニーニャ現象の発生が予想されることから、QLD州の北部と東部やWA州の沿岸部などの降雨量は平均値を上回る可能性が高いとしている。このような状況により、野菜の生育状況は引き続き安定が見込まれている。
一方でABARESは上記の報告において、野菜の生産量増加に伴い、生産者は労働力の確保のために、季節労働者に対し、より良い雇用条件を提供する動きがあることから、生産者の経営状況を圧迫する懸念が高まっているとしている。
今後、野菜生産の安定が見込まれる中、同国のコロナ対策の動きのほか輸出への影響について、引き続き注視が必要な状況にある。
(国際調査グループ 廣田 李花子)