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海外情報(野菜情報 2013年10月号)


2012年産の米国における生鮮野菜のトピックスについて

調査情報部


【要約】

 2012年産のカリフォルニア州におけるレタス、ブロッコリーおよびカリフラワーは、2012年後半の気温が温暖に推移したことと、クリスマス以降の低温により、品質低下および生育停滞となったため、生産量は減少した。
 2012年産の米国産非貯蔵たまねぎは、夏たまねぎが、各地で作付面積を増加させたものの、春たまねぎの作付減少により、非貯蔵たまねぎ全体の作付面積は、微減となった。

1 カリフォルニア州におけるレタス、ブロッコリーおよびカリフラワーは不作傾向

 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、米国における葉茎菜類の主産地であるカリフォルニア州のブロッコリー、カリフラワーおよびレタスの作付面積は、ブロッコリーが、前年比3パーセント増の4万8969ヘクタール、カリフラワーが、前年比3パーセント減の1万3112ヘクタール、レタスが、前年比3パーセント減の3万6828ヘクタールで、カリフラワーおよびレタスの作付面積が減少する中、ブロッコリーの作付面積は増加した。生育および生産量については、2012年後半の気温が温暖に推移したことで、レタス、ブロッコリーおよびカリフラワーの生育が促進された。温暖な気温の影響により生育が旺盛となったことから、品質は低下した。また、クリスマス直前の降霜や、1月上中旬が低温で推移したことによる、品質低下および生育停滞が響き、生産量は減少した。一部の生産者では、ブロッコリーおよびカリフラワーの生産量が4分の1程度減産となった。2013年2月のブロッコリー、カリフラワーおよびレタスの出荷量を見ると、ブロッコリーは,前年比10パーセント増となったものの、前月比では6パーセント減、カリフラワーは、前年比15パーセント増で、前月比も10パーセント増、結球レタスは、前年比13パーセント増で、前月比も9パーセント増となっている。

2 たまねぎの作付面積は減少

 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、米国における2012年の非貯蔵たまねぎ(春および夏)作付面積は、前年と比べて微減となった。この背景には、春たまねぎの作付面積が、前年に比べて1割以上減少していることがある。10アール当たりの生産量は、春たまねぎでは3.4トン、夏たまねぎでは6.3トンであった。作付面積が減少したため、2012年の春たまねぎ生産量は前年比で16.6パーセント減少した。
 2012年における夏の非貯蔵たまねぎの作付面積は、前年比4.7パーセントの増加で、貯蔵たまねぎの作付面積は、同2.2パーセントの増加であった。ニューヨーク州の貯蔵たまねぎ作付面積は、2011年に1,052ヘクタール減少したが、2012年の作付面積は850ヘクタールの増加となった。貯蔵たまねぎの収穫面積を主な産地で見ると、カリフォルニア州は同1.0パーセント増の1万2113ヘクタール、その他の州のうち、ワシントン州は同1.0パーセント増の9,510ヘクタール、ニューヨーク州は同62.9パーセント増の4,105ヘクタール、ウィスコンシン州は同20.0パーセント増の732ヘクタールと、増加をしたものの、貯蔵たまねぎの平均生産量は5.8パーセント減少し、総生産量は244万9400トンに減少した。
 なお、非貯蔵たまねぎは国内で拡大生産が行われたことから、2012年夏における非貯蔵たまねぎの収穫面積は、同4.2%増の7,967ヘクタールとなった。総生産量は、49万3426トンであった。



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