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2010年における米国秋季生鮮野菜等の収穫見通し
(カリフォルニア州を中心に)

調査情報部


要約

 米国農務省(USDA)の発表によると、カリフォルニア州の秋季生鮮野菜のうち、ブロッコリーおよびにんじんの収穫面積は前年を下回り、そのほかの野菜の収穫面積は前年を上回る見込みである。また、同州の貯蔵用夏たまねぎは、生産量が前年比9%減、収穫面積が前年比8%減の見込みである。なお、同州の野菜の農家収入額は、前年比2%減である。

1 秋季生鮮野菜の収穫見通し(面積)

・ブロッコリー

 カリフォルニア州の収穫面積は、生育期間中、高温で乾燥した気候であったため、前年比3%減の25.1千エーカー(1エーカー=40.46アール。以下同じ)の見込みである。

・カンタロープメロン

 カリフォルニア州では、生育期間中の気温が適温であったため、作柄は良好であった。全米の収穫面積は、前年比1%増の14.0千エーカーの見込みである。アリゾナ州の収穫作業は、10月中旬までフル稼働である。

・にんじん

 カリフォルニア州のベーカーズフィールドでは、収穫作業の途中であるが、作柄は良好である。全米の収穫面積は、前年比1%減の16.6千エーカーの見込みである。テキサス州では、作付面積の減少により生産量が減っている。

・カリフラワー

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年比1%増の8.5千エーカーの見込みである。価格は堅調と報告されている。また、9月の気温が低かったため、生育は遅れた。

・スイートコーン

 カリフォルニア州では、夏季の天候に恵まれたため、作柄は良好で、害虫や病気の発生は報告されていない。全米の収穫面積は、前年比4%増の10.4千エーカーの見込みである。フロリダ州では、ほ場の準備と定植が8月初めに始まったが、生育は良好で、秋には予定どおり収穫作業が始まるとみられる。

・ハネデューメロン

 カリフォルニア州のサンホアキンバレーでは現在、ほ場の準備と定植が行われている。全米の収穫面積は、前年並みの3.6千エーカーの見込みである。アリゾナ州の収穫作業は、10月中旬までフル稼働で行われる。

・結球レタス

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年比2%増の32.5千エーカーの見込みである。このうち、収穫作業中のサンホアキンバレーの作柄は良好である。

・トマト

 カリフォルニア州では、低温と多雨の影響により、生育が遅れ、収穫作業は通常より1週間遅れて始まった。全米の収穫面積は、前年比3%減の18.3千エーカーの見込みである。フロリダ州の北部では、ほ場の準備と定植が7月に始まったが、コナジラミの発生が問題となった。

表1 秋季生鮮野菜の収穫面積

注: 生鮮用および加工用を含む。

2 夏たまねぎの収穫見通し

 カリフォルニア州の貯蔵用夏たまねぎの生産量は前年比9%減の約65万ショートトン(13億1千万ポンド。1ポンド=0.45キログラム、1ショートトン=907キログラム。以下同じ)、収穫面積は同8%減の29.0千エーカー、1エーカー当たり収量は前年より500ポンド減の1エーカー当たり45,000ポンドと予測される。
 全米の貯蔵用夏たまねぎの生産量は前年比5%減の約271万ショートトン(54億7千万ポンド)、収穫面積は同1%減の104.4千エーカーと予測される。

表2 夏たまねぎの収穫面積、単収、生産量

注1: 主に乾燥およびその他加工用である。
注2: 春たまねぎを含む。            

表3 カリフォルニア州における品目別農家収入額一覧(野菜)

注: 合計は四捨五入の関係で合わない場合がある。

(本稿は平成22年10月8日現在の情報である。)



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