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2010年における米国春季生鮮野菜等の収穫見通し
(カリフォルニア州を中心に)

調査情報部



 米国農務省(USDA)は、春季生鮮野菜および加工用トマト、ピクルス用きゅうり、春・夏たまねぎの収穫見通しについて、以下の通り発表した。

1 春季生鮮野菜の収穫見通し

・ブロッコリー

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年比6%減の30,000エーカー(1エーカー= 40.46アール)の見込みである。作柄は良好であるが、一部に黄変、変形、淡緑色の発生が今春報告された。

・カンタロープメロン

 収穫面積は、前年比5%減の26,400エーカーの見込みである。サンホアキンバレー南部で定植が始まっており、収穫は6月に開始される予定である。
 ジョージア州の作柄は良好である。テキサス州では、ほ場の整地および一部のメロンの定植が始まった。

・にんじん

 収穫面積は、前年比9%減の11,100エーカーの見込みである。このうち、カリフォルニア州では、主要産地における降雨により定植の遅れが生じている。テキサス州の作柄は良好であるが、冬季の降雨でほ場が水分を多く含んでいるため、収穫作業は若干遅れている。

・カリフラワー

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年比5%増の6,900エーカーの見込みである。サリナスバレー地域では、降雨により生育が遅れている。

・セルリー

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年と同じ6,000エーカーの見込みである。春セルリーの作柄は、病害虫の発生もなく良好である。

・スイートコーン

 収穫面積は、前年比4%増の40,800エーカーの見込みである。このうち、カリフォルニア州では、スイートコーンの生育にとって良好な天候が続いており、インペリアルバレー地域では定植が始まった。収穫は、4月中旬に開始される予定である。また、フロリダ州では、2月後半の好天により定植が順調に進んでいる。

・ハネデューメロン

 収穫面積は、前年比5%増の3,150エーカーの見込みである。このうち、カリフォルニア州では、南部サンホアキンバレー地域で定植が始まった。収穫は、6月に開始される予定である。テキサス州では、定植作業が進行中である。

・結球レタス

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年と同じ32,000エーカーの見込みである。冬季に平年を上回る降雨があったことから、生育は遅れている。

・トマト

 収穫面積は、前年比4%減の24,800エーカーの見込みである。このうち、カリフォルニア州では、低温・多雨により生育に遅れが生じているが、作柄は良好である。フロリダ州では、パンハンドル地域および北部における降雨および厳しい冷え込みにより、農作業や定植に遅れが生じている。

・スイカ

 収穫面積は、前年比14%増の44,500エーカーの見込みである。このうち、カリフォルニア州では、依然として定植が進行中であり、収穫は6月に開始される予定である。フロリダ州では、凍結により作付面積が一部減少した。北部およびパンハンドル地域では、低温および多雨により定植に遅れが生じている。

2. 加工用トマト

 カリフォルニア州の生産量は、前年比4%減の1,260万ショートトン(1ショートトン=907キログラム)の見込みである。同州では、水不足が依然として生産者の懸念材料となっている。
 全米の契約作付意向面積は、前年比9%減の299,000エーカー、同契約に基づく生産量は、同4%減の1,320万トンの見込みである。インディアナ州では、降雨により定植および農作業に遅れが生じている。

3 ピクルス用きゅうり

 ピクルス業界は、前年比5%減の82,900エーカーの契約を締結する見込みである。このうち、フロリダ州では、2月の寒冷前線の影響により定植に遅れが生じた。パンハンドル地域および北部では、低温多湿のため、ほ場の準備に遅れが生じた。インディアナ州では、降雨により定植および農作業に遅れが生じた。
 なお、カリフォルニア州のデータは、生産者が特定されるおそれがあるため、「その他の州」の中で処理している。

4 春・夏たまねぎ

 カリフォルニア州では、前年比3%増の6,400エーカーの春たまねぎが定植された。1月および2月の天候が概ね良好だったため、生育は順調である。
 同州の貯蔵用夏たまねぎの作付面積は、前年比11%減の29,000エーカーの見込みである。
定植期に水不足が心配されたものの、現在のところ、生育は順調である。
 一方、同州の非貯蔵用夏たまねぎの作付面積は、前年比5%増の6,900エーカーの見込みである。1月および2月に適度な降雨があったため、生育は順調である。
 全米の作付面積は、前年比2%減の154,010エーカーの見込みである。このうち、春たまねぎは前年比6%減の28,200エーカー、非貯蔵用夏たまねぎは同2%増の18,200エーカー、貯蔵用夏たまねぎは同2%減の107,610エーカーである。非貯蔵用・貯蔵用を合わせた夏たまねぎの合計作付面積は、前年比1%減の125,810エーカーである。

5 アスパラガス

 カリフォルニア州の収穫面積は、前年比4%減の12,000エーカーの見込みである。2月の収穫作業は、ぬかるんだほ場が原因で遅れが生じた。しかしながら、サリナス地域およびサンホアキンバレー地域における適度な降雨と温暖な気温により、生育は順調である。
 全米の収穫面積は、前年比3%減の28,300エーカーの見込みである。このうち、ミシガン州では、前年を上回る収穫を見込んでいる。



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