上旬は、旬平均気温は、前半は東・西日本を中心に冷涼な空気に覆われやすかったが、中頃以降は暖かい空気が流れ込み、広い範囲で真夏日を観測したため、北・東日本と沖縄・奄美では高かった。旬間日照時間は、北日本太平洋側で多く、前線や湿った空気の影響で、雲りや雨天が多かった東日本および西日本日本海側では少なかった。旬降水量は、西日本から本州南岸に北上した梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込み、9日は鹿児島県で線状降水帯が発生し、記録的な大雨となったことから、西日本ではかなり多く、東日本では多かった。一方、沖縄・奄美では、後半には梅雨前線が本州付近に北上し、晴れた日が多かった。梅雨については、四国地方と九州北部地方では8日頃、東海地方、近畿地方、中国地方では9日頃、関東甲信地方と北陸地方では10日頃に梅雨入りし、沖縄地方では8日頃に梅雨明けしたとみられる(速報値)。
中旬は、旬平均気温は、全国的に暖かい空気に覆われやすかったため、かなり高かった。16日から20日には東北地方から西日本にかけて各地で猛暑日を観測した。旬平均気温平年差は東日本で+3.0℃、西日本で+2.6℃となり、1946年の統計開始以降、6月中旬として東日本では1位、西日本では2013年と並び1位タイの高温となった。旬間日照時間は、旬の前半や後半は北日本太平洋側でかなり多く、北日本日本海側では多かった。一方、旬の後半には、梅雨前線が日本海から北日本付近に北上し、太平洋高気圧に覆われて晴れた所が多く、東日本および西日本太平洋側、沖縄・奄美は多かった。旬降水量は、12日頃にかけて、梅雨前線に暖かく湿った空気が流れ込んだため、広い範囲でまとまった雨となり、大雨となった所もあった。そのため、東日本日本海側の旬降水量は多く、西日本太平洋側、沖縄・奄美では少なかった。東北地方は14日頃に梅雨入りし、奄美地方では19日頃に梅雨明けしたとみられる(速報値)。
下旬は、低気圧や梅雨前線および湿った空気の影響で曇りや雨の日もあったが、太平洋高気圧が本州付近に張り出しやすかったことから、太平洋側を中心にこの時期としては晴れの日が多かった。旬平均気温は、全国的にかなり高く、特に北日本では、旬平均気温平年差が+4.7℃と、1946年の統計開始以降、6月下旬として記録的な高温となった。30日は、全国の914の観測地点のうち、118地点で猛暑日となった。旬降水量は、晴れの日が多かったため、西日本太平洋側でかなり少なく、東日本太平洋側と沖縄・奄美では少なかった。一方、低気圧の影響を受けた北日本日本海側では、かなり多かった。旬間日照時間は、梅雨前線の活動が弱く、太平洋高気圧に覆われやすかった北・東日本太平洋側と西日本では、かなり多く、東日本日本海側と沖縄・奄美で多かった。九州地方、四国地方、中国地方と近畿地方では、27日頃に梅雨明けしたとみられる(速報値)。
旬別の平均気温、降水量、日照時間は図1の通り。
