生鮮野菜の輸入量は、ジャンボピーマン、しょうが、ばれいしょなどが前年を下回ったものの、かぼちゃ、にんじん、ねぎなどが前年を大幅に上回ったことから、全体での輸入量は前年同月比20%増と前年を大幅に上回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはかぼちゃで、1万6528トン(同80%増)となった。輸入先の内訳は、第1位がニュージーランドの1万6164トン、第2位がメキシコの363トン、第3位が韓国の1トンであった。前年は、異常気象による物流停滞でニュージーランド産の輸入量が少なかったことから、前年を大幅に上回った。
かぼちゃに次いで増加率が高かったのはにんじんで、8517トン(同44%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の7939トン、第2位が台湾の444トン、第3位がオーストラリアの84トンであった。
にんじんに次いで増加率が高かったのはねぎで、5032トン(同28%増)となった。全量が中国からの輸入であった。これらの品目は、国産品が生育期の高温・干ばつ、収穫期の低温・干ばつの影響により市場入荷量が伸び悩み、平年を大幅に上回る価格となったことから、前年を大幅に上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはジャンボピーマンで、1311トン(同23%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が韓国の812トン、第2位がニュージーランドの496トン、第3位がカナダの2トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、韓国産が円安による収益性の低下を背景に輸出先を東南アジアへシフトしたことから、前年を大幅に下回った。
ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはしょうがで、2047トン(同12%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1997トン、第2位がタイの50トンであった。円安による輸入コストの増加や、主な輸入先国である中国での作付面積の減少に加え、生育期の天候不順により不作傾向となったことで貯蔵品の残量が限られていたことなどから、前年をかなり大きく下回った。
しょうがに次いで減少率が高かったのはばれいしょで、5343トン(同8%減)となった。全量が米国からの輸入であった。円安による輸入コストの増加に加え、需要に対して国産チップス原料が確保できていたことなどから、前年をかなりの程度下回った(表2)。
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。