生鮮野菜の輸入量は、ジャンボピーマン、ごぼう、アスパラガスなどが前年を下回ったものの、ねぎ、たまねぎ、にんにくなどが前年を上回ったことから、全体での輸入量は前年同月比2%増と前年をわずかに上回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはねぎで、4252トン(同36%増)となった。全量が中国からの輸入であった。国産品が生育期の高温干ばつ、収穫期の低温干ばつや降雪により市場入荷量が伸び悩み、平年を大幅に上回る価格となったことから、前年を大幅に上回った。
ねぎに次いで増加率が高かったのはたまねぎで、2万1191トン(同23%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の2万108トン、第2位がオランダの469トン、第3位が米国の338トンであった。前月同様、前年の輸入量が少なかったことに加え、国産貯蔵品が高温干ばつの影響により不作傾向となったために市場入荷量が伸び悩み、平年を大幅に上回る価格となったことから、前年を大幅に上回った。
たまねぎに次いで増加率が高かったのはにんにくで、1688トン(同23%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1614トン、第2位がスペインの55トン、第3位が米国の12トンであった。本年は中国産が作付面積の減少により収量が減少していたことに加え、同国内の需要増加により価格が上昇していたものの、国産品の入荷量が伸び悩み、価格が平年を上回っていたことから、前年を大幅に上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはジャンボピーマンで、1251トン(同20%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が韓国の707トン、第2位がニュージーランドの544トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、韓国産が円安による収益性の低下を背景に輸出先を東南アジアへシフトしていたことから、前年を大幅に下回った。
ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはごぼうで、2617トン(同15%減)となった。全量が中国からの輸入であった。前年の輸入量が多かったことに加え、円安による輸入コストの増加などを背景に中国産の輸入量が減少したことから、前年をかなり大きく下回った。
ごぼうに次いで減少率が高かったのはアスパラガスで、1018トン(同2%減)となった。輸入先の内訳は、第1位がメキシコの1000トン、第2位がペルーの10トン、第3位がフランスの7トンであった。メキシコ産が年末年始を中心とした低温による生育遅れの影響が残っていたことに加え、円安による輸入コストの増加などにより、平年をわずかに下回った(表2)。
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。