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需給動向 野菜情報 2024年3月号

2 野菜の輸入動向(令和5年12月)

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野菜振興部

【要約】

 12月の輸入量は、国産品の不作傾向などから市場入荷量が伸びなかった生鮮野菜などは前年同月を上回ったものの、冷凍野菜などが在庫調整などにより前年同月を下回ったことから、全体では前年同月をわずかに下回った。
 令和5年の輸入量は、安定入荷で価格が落ち着いていた国産品の品目があったことに加え、円安による輸入コストの増加、輸入先国の天候不順による不作傾向などにより、すべての類別で前年を下回った。

(1)令和5年12月(速報値)

 令和5年12月の野菜輸入量は、22万6615トン(前年同月比1%減)となった。生鮮野菜、乾燥野菜およびその他は前年同月を上回ったものの、冷凍野菜、塩蔵等野菜、酢調製野菜、トマト加工品およびその他調製野菜が前年同月を下回ったことから、全体では前年同月をわずかに下回った(図1、表1)。

タイトル: p022a
 
タイトル: p022b

(2)生鮮野菜

 生鮮野菜の輸入量は、にんにく、ジャンボピーマン、ごぼうなどが前年を下回ったものの、にんじん、ねぎ、たまねぎなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比19%増と前年を大幅に上回った(図2)。

タイトル: p023
 
 主な品目(注)のうち最も増加率が高かったのはにんじんで、8907トン(同67%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の8837トン、第2位が豪州の66トン、第3位が米国の4トンであった。国産品が高温干ばつの影響により加工・業務用途において歩留まり率の低い細物傾向となったのに対し、主要な輸入先国である中国が豊作基調になり、同国からの輸入量が急増したことから、前年を大幅に上回った。
 にんじんに次いで増加率が高かったのはねぎで、6178トン(同48%増)となった。輸入先の内訳は、全量が中国からの輸入であった。国産品が高温干ばつの影響による大幅な生育遅れで細物傾向となったために市場入荷量が伸び悩み、平年を大幅に上回る価格となったことから、前年を大幅に上回った。
 ねぎに次いで増加率が高かったのはたまねぎで、2万5916トン(同29%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の2万3867トン、第2位が米国の1760トン、第3位がオランダの185トンであった。前年の輸入量が大幅に少なかったことに加え、国産品が高温干ばつの影響により不作で市場入荷量が伸び悩み、平年を大幅に上回る価格となったことから、前年を大幅に上回った。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはにんにくで、1807トン(同19%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1763トン、第2位がスペインの20トン、第3位が米国の17トンであった。中国産の作付面積が減少したことによる収量減や同国内需要が伸びたことによる価格上昇により、平年を大幅に下回った。
 にんにくに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2120トン(同17%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が韓国の1777トン、第2位がニュージーランドの342トンであった。韓国産が、円安による収益性の低下で東南アジアへ輸出先をシフトしたことにより、前年を大幅に下回った。
 ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはごぼうで、3460トン(同2%減)となった。輸入先の内訳は、全量が中国からの輸入であった。本年は国産品の価格が前年を下回ったことに加え、円安による輸入コストの増加などを背景に中国産の輸入量が減少したことから、前年をわずかに下回った(表2)。
 
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。
 
タイトル: p024a

(3)冷凍野菜等

 冷凍野菜の輸入量は、ほうれんそう等、えだまめ、スイートコーンなどが前年を上回ったものの、さといも、ばれいしょ、ブロッコリーなどが前年を下回ったことから、全体では前年同月比5%減と前年をやや下回った(図3)。

タイトル: p024b
 
 主な品目のうち増加率が高かったのはほうれんそう等で、5836トン(同11%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の5711トン、第2位が台湾の83トン、第3位がベルギーの21トンであった。
 ほうれんそう等に次いで増加率が高かったのはえだまめで、4722トン(同2%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1792トン、第2位が台湾の1552トン、第3位がタイの1197トンであった。
 えだまめに次いで増加率が高かったのはスイートコーンで、3542トン(同1%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が米国の1494トン、第2位がタイの1066トン、第3位が中国の538トンであった。これらの品目は、外食等を中心に年末年始の需要期の需要の増加に加え、在庫調整などから前年を上回った。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはさといもで、2876トン(同18%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の2867トン、第2位が台湾の8トン、第3位がタイの1トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、円安で輸入コストが増加した中、中国産原料価格が上昇したことや在庫調整などから、前年を大幅に下回った。
 さといもに次いで減少率が高かったのはばれいしょで、3万872トン(同15%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が米国の1万7499トン、第2位がベルギーの4246トン、第3位が中国の4051トンであった。在庫調整などから、前年をかなり大きく下回った。
 ばれいしょに次いで減少率が高かったのはブロッコリーで、7082トン(同4%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の4772トン、第2位がエクアドルの2236トン、第3位がインドの18トンであった。在庫調整などから、前年をやや下回った(表3)。

タイトル: p025a
 
 生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別における主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンが969トン(同42%減)、酢調製野菜のしょうがが1448トン(同15%減)、トマト加工品のピューレ等関割以外が7046トン(同4%減)、その他調製野菜のにんじんジュースが1643トン(同45%減)などであった。

(4)令和5年の輸入動向

 令和5年の全体の輸入量は、すべての類別で輸入量が前年を下回ったことから、256万3887トン(同5%減)となった(図4)。
 類別に見ると、生鮮野菜は、安定入荷で価格が落ち着いていた国産品の品目があったことに加え、円安による輸入コストの増加、輸入先国の天候不順による不作傾向などにより、年間の輸入量は64万7592トン(同8%減)と前年をかなりの程度下回った。
 冷凍野菜は、円安で輸入コストが増加した中、中国産原料価格が上昇したことなどから、114万1465トン(同3%減)と前年をやや下回った。
 その他、塩蔵等野菜が6万9452トン(同4%減)、乾燥野菜が4万936トン(同2%減)、酢調製野菜が3万452トン(同12%減)、トマト加工品が25万2638トン(同8%減)、その他調製野菜が36万6185トン(同8%減)、その他が1万5167トン(同8%減)となった。

タイトル: p025b
 
タイトル: p026
タイトル: p027

タイトル: p028
タイトル: p029