生鮮野菜の輸入量は、ばれいしょ、ジャンボピーマンなどが前年を上回ったものの、しょうが、たまねぎ、ごぼうなどが前年を下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比6%減と前年をかなりの程度下回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはばれいしょで、5415トン(同103%増)となった。全量が米国からの輸入であった。前年は円安傾向の中、国産原料が安定していたことから輸入量が減少したのに対し、本年は国産品の生育が前進したことにより切り上がりが早まった産地があったことに加え、天候不順の影響により一部産地が不作傾向となったことなどにより、前年を大幅に上回った。
ばれいしょに次いで増加率が高かったのはジャンボピーマンで、3439トン(同15%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が韓国の3396トン、第2位がオランダの22トン、第3位がカナダの22トンであった。前年は円安傾向により韓国産を中心に輸入量が減少していたことから、前年をかなり大きく上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはしょうがで、1026トン(同22%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の977トン、第2位がタイの50トンであった。円安による輸入コストの増加や、主な輸入先国である中国での作付面積の減少に加え、生育期の天候不順により不作傾向となったことで貯蔵品の残量が限られていたことなどから、前年を大幅に下回った。
しょうがに次いで減少率が高かったのはたまねぎで、1万7627トン(同18%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1万7121トン、第2位が豪州の265トン、第3位がニュージーランドの238トンであった。前月同様、前年が国産品の不作傾向や輸入先国である中国産の増産などにより輸入量が増加したのに対し、本年は円安による輸入コストの増加に加え、国産品の価格が安定した入荷により落ち着いていたことなどから、前年を大幅に下回った。
たまねぎに次いで減少率が高かったのはごぼうで、3119トン(同13%減)となった。全量が中国からの輸入であった。円安による輸入コストの増加に加え、主な輸入先国である中国において、穀物などの主食的食糧の増産により作付面積が減少したことに加え、秋作が天候不順で不作傾向となったことにより貯蔵品の残量が限られていたことなどから、前年をかなり大きく下回った(表2)。
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。