生鮮野菜の輸入量は、にんにく、ごぼうなどが前年を上回ったものの、ばれいしょ、たまねぎ、ジャンボピーマンなどが前年を下回ったことから、全体では前年同月比22%減と前年を大幅に下回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはにんにくで、1960トン(同14%増)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の1828トン、第2位がスペインの116トン、第3位が米国の10トンであった。前年の輸入量が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による世界的なコンテナ不足などで船便が不安定になり減少していたことから、前年をかなり大きく上回った。
にんにくに次いで増加率が高かったのはごぼうで、3037トン(同1%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3017トン、第2位が台湾の20トンであった。前年がコンテナ不足により輸入量が減少したのに対し、本年は国産品の市場入荷量が少なかったことから、前年をわずかに上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはばれいしょで、2565トン(同55%減)となった。全量が米国からの輸入であった。前年は、チップス用の国産原料が品薄となり輸入量が増加したのに対し、本年は国産原料の生育が順調で生産量も安定していたことから、前年を大幅に下回った。
ばれいしょに次いで減少率が高かったのはたまねぎで、2万2149トン(同31%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が中国の2万807トン、第2位がニュージーランドの1012トン、第3位が豪州の330トンであった。前年が国産品の不作傾向や輸入先国である中国における増産などにより輸入量が増加したのに対し、本年は円安による輸入コストの増加に加え、国産品の価格が安定入荷により落ち着いていたことなどから、前年を大幅に下回った。
たまねぎに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2918トン(同17%減)となった。輸入先の内訳は、第1位が韓国の2886トン、第2位がカナダの26トン、第3位がオランダの5トンであった。円安による輸入コストの増加に加え、主な輸入先国である韓国からの輸入量が減少したことから、前年を大幅に下回った(表2)。
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。