生鮮野菜の輸入量は、にんじん、ねぎ、ばれいしょなどが前年を上回ったものの、アスパラガス、たまねぎ、メロンなどが前年を下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比14%減と前年をかなり大きく下回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはにんじんで、5897トン(同25%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の5473トン、第2位がベトナムの234トン、第3位が台湾の95トンであった。国産品が生育期の低温で細物傾向となり、市場入荷量が伸びなかったことから、前年を大幅に上回った。
にんじんに次いで増加率が高かったのはねぎで、3920トン(同12%増)となった。全量が中国からの輸入であった。本年は輸入先国の中国で作付面積が増加したことに加え、外食産業などの需要が回復してきた中、歓送迎会などの会食機会が増加したこと、国産品が産地によっては天候不順で収穫作業が遅れたことなどから、前年をかなり大きく上回った。
ねぎに次いで増加率が高かったのはばれいしょ
で、5814トン(同2%増)となった。全量が米国からの輸入であった。ポテトチップスの家計消費需要が堅調な中、国産品は貯蔵ものの北海道産が終盤で入荷量が減少した中、即売ものの九州産も低温および降雪による生育遅れで入荷量が減少したことから、前年をわずかに上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはアスパラガスで、1193トン(同27%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位がメキシコの1148トン、第2位がペルーの27トン、第3位がフランスの15トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、主な輸入先国であるメキシコが天候不順の影響で前年よりも大幅に輸入量が減少したことから、前年を大幅に下回った。
アスパラガスに次いで減少率が高かったのはたまねぎで、2万816トン(同24%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2万188トン、第2位がニュージーランドの232トン、第3位がタイの167トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、前年は国産品の不作傾向や、主な輸入先国である中国の作付面積が増加したことで輸入量が多かったことから、前年を大幅に下回った。
たまねぎに次いで減少率が高かったのはメロンで、1460トン(同23%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位がホンジュラスの788トン、第2位がメキシコの291トン、第3位が豪州の213トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、主な輸入先国であるホンジュラスからの輸入量が大幅に減少したことから、前年を大幅に下回った(表2)。
(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。