冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等、さといも、ブロッコリーなどが前年を下回ったものの、ばれいしょ、いちご、スイートコーンなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比10%増と前年をかなりの程度上回った(図3)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはばれいしょで、3万6447トン(同34%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2万1672トン、第2位がベルギーの5721トン、第3位がオランダの3827トンであった。
ばれいしょに次いで増加率が高かったのはいちごで、2183トン(同32%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1036トン、第2位がモロッコの481トン、第3位がペルーの408トンであった。これらの品目は、在庫調整により前年を上回った。
いちごに次いで増加率が高かったのはスイートコーンで、2977トン(同13%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の1365トン、第2位がタイの705トン、第3位が中国の485トンであった。前年の輸入量が少なかったのに対し、本年はファミリーレストランをはじめとする外食産業などの需要の回復により、前年をかなり大きく上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいんげん豆等で、1694トン(同10%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1065トン、第2位がタイの489トン、第3位がインドネシアの54トンであった。円安による輸入コストの増加に加え、在庫調整により前年をかなりの程度下回った。
いんげん豆等に次いで減少率が高かったのはさといもで、2767トン(同4%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2739トン、第2位が台湾の17トン、第3位が米国の11トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、本年は円安により輸入コストが増加したこと、生鮮の国産品が比較的安定した市場入荷量であったことから、前年をやや下回った。
さといもに次いで減少率が高かったのはブロッコリーで、5950トン(同2%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位がエクアドルの3005トン、第2位が中国の2736トン、第3位がグアテマラの91トンであった。前年は輸入量が多かったのに対し、本年は円安による輸入コストの増加に加え、在庫調整により前年をわずかに下回った(表3)。
生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで2017トン(同3%増)、酢調製野菜のしょうがで1247トン(同21%減)、トマト加工品のトマトピューレ等関割以外で7826トン(同1%減)、その他調製野菜のたけのこで5701トン(同23%減)などであった。