ブロッコリー
埼玉産の秋冬ものは前年11月に前進した影響により現状は少なく、2月後半から3月前半は出荷の谷間になると予想される。春ものは3月下旬から始まると予想され、生育は順調である。愛知産は前進した影響により2月に入って減ってきている。中旬に再び増えて、3月には平年並みの出荷になると予想している。春ものは4月に入ってからと予想される。
カリフラワー
福岡産は1月に最大のピークとなったが、3月にもう一度ピークが来ると予想される。1月下旬の寒波による降雪と強風の影響により、若干少なくなる時期があると予想される。4月にはさらに少なくなると予想される。
セルリー
静岡産は寒波の影響は特別なく、生育は順調である。1月がピークで3月は例年少なくなり、4月にもう一回ピークが来るが、3月としては前年並みの見込みである。
アスパラガス
佐賀産の現状は寒波の影響により計画ほど増えていない。気候が和らぐと2月中旬頃から一気に出始めると予想される。3月にはピークを迎えると予想しているが、株の充実の度合いからすると前年を上回ると予想している。
にら
茨城産は年明けから新株の出荷となっており、3月はこのまま寒波が強い状態が続いた場合、例年を下回ると予想している。
ごぼう
熊本産は12月末から1月初めに1回目のピークが来て、3月に入って2回目のピークを迎えると予想される。1月下旬の寒波も品質に問題なく、今後雨が少なければ順調に作業できるであろう。秋冬ものの作付けは増えており、量は前年より増えると予想している。
かぼちゃ
沖縄産は11~12月の曇天、さらに1月の寒波で作柄が悪い。出荷のピークは3月後半から4月上旬と予想している。品種は「えびす」「栗五郎」である。例年は4月いっぱいの出荷となるが、今年は遅れて5月まで出荷され、量的には前年の8割程度と予想している。
かんしょ
徳島産の22年産は平年作で、やや少なめであった21年産を上回っているため、3月も前年を上回ると予想される。2月に入り23年産の定植作業が始まるため、徐々に減りながら推移すると予想される。茨城産は8月まで貯蔵ものを販売する。22年産は豊作で、引き続き前年を上回る出荷と予想される。品種は「べにまさり」中心で、3月中旬まで量的にまとまっているが、その後はかなり減ってくると予想される。
豆野菜
静岡産のえだまめは周年出荷しているが、3月から徐々に増えて4~6月がピークと予想される。鹿児島産(いずみ)は積雪で凍結した影響により、主要のそらまめが3月は大幅に遅れて少なく、4月中旬頃からと予想している。グリーンピースは3月に出荷できるのはごく一部で、スナップえんどうも少ないと予想している。同産(指宿)は1月24~25日の寒波で氷点下となり、
莢が凍るなどの被害があった。木が枯死するケースも見られている。2月の出荷はゼロに近く、主要のそらまめは3月下旬から4月上旬に出荷されると予想される。グリーンピースは3月上中旬に出荷されるが、かなり少なくなる見込みである。スナップえんどうは2月下旬に若干回復し、3月中旬までとなり、ピークはないと予想される。沖縄産のさやいんげんは12月から始まり、3月にピークを迎えると予想される。作柄は例年より悪く、12~翌1月も少なかったが、3月にはある程度回復を期待している。
たけのこ
静岡産は3月上旬から始まり、今年は裏年で前年の60~70%と予想している。ピークは例年と同様に4月上旬で、4月いっぱいで切り上がると予想される。
菜の花
千葉産は1月下旬の寒波による圃場の凍結などにより、出荷は例年を下回ると予想される。現状では3月にどこまで立て直しできるか予測はできない。福岡産は昨年10月から始まり、4月までの計画である。作付けは生産者の高齢化などで減り続けている。1月は寒波の影響により減少したが、2~3月は平年に近い水準まで回復すると予想される。
(執筆者:千葉県立農業大学校 講師 加藤 宏一)