冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等、さといも、ほうれんそう等などが前年を下回ったものの、いちご、えだまめ、ばれいしょなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比2%増と前年をわずかに上回った(図3)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはいちごで、2953トン(同48%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1673トン、第2位がチリの404トン、第3位がモロッコの248トンであった。本年はファミリーレストランをはじめとする外食産業などの需要が回復してきたことに加え、前年の輸入量の減少もあり、前年を大幅に上回った。
いちごに次いで増加率が高かったのはえだまめで、4432トン(同13%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の1936トン、第2位が中国の1165トン、第3位がタイの1056トンであった。前年が在庫調整に加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらず輸入量が減少したことから、前年をかなり大きく上回った。
えだまめに次いで増加率が高かったのはばれいしょで、3万6797トン(同13%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2万7148トン、第2位がカナダの2758トン、第3位がオランダの2672トンであった。在庫調整により前年をかなり大きく上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいんげん豆等で、1633トン(同14%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1060トン、第2位がタイの409トン、第3位がインドの52トンであった。本年は国産品の価格が比較的安値となった中、円安で輸入コストが増加したことに加え、在庫調整により前年をかなり大きく下回った。
いんげん豆等に次いで減少率が高かったのはさといもで、3574トン(同5%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3527トン、第2位がインドネシアの25トン、第3位がベトナムの14トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、前年が国産品の価格高で輸入量が増加したことから、前年をやや下回った。
さといもに次いで減少率が高かったのはほうれんそう等で、4381トン(同1%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の4252トン、第2位が台湾の92トン、第3位がスペインの19トンであった。円安で輸入コストが増加したことに加え、前年の輸入量が多かったこと、在庫調整により前年をわずかに下回った(表3)。
生鮮野菜及び冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1571トン(同14%減)、酢調製野菜のしょうがで1424トン(同14%減)、トマト加工品のトマトピューレ等関割以外で4882トン(同21%減)、その他調製野菜のにんじんジュースで2491トン(同24%増)などであった。