生鮮野菜の輸入量は、にんじん、ねぎ、しょうがなどが前年を上回ったものの、ばれいしょ、ジャンボピーマン、にんにくなどが前年を下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比12%減と前年をかなり大きく下回った(図2)。
主な品目
(注)のうち最も増加率が高かったのはにんじんで、9639トン(同37%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の9512トン、第2位が豪州の119トン、第3位が米国の7トンであった。前年の輸入量が、国産品の安値基調で少なかったことに加え、本年は国産品が大雨などの天候不順により収穫遅れや小玉傾向で品薄となったことから、前年を大幅に上回った。
にんじんに次いで増加率が高かったのはねぎで、4256トン(同14%増)となった。全量が中国からの輸入であった。前年の輸入量が、国産品の安値基調や主な輸入先国である中国の不作傾向で少なかったことに加え、本年は国産品が大雨などの天候不順により細物傾向となるなど品薄となったことから、前年をかなり大きく上回った。
ねぎに次いで増加率が高かったのはしょうがで、1230トン(同3%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1209トン、第2位がタイの21トンであった。外食需要が回復基調にあり需要が高まってきたことなどから、前年をやや上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはばれいしょで、1016トン(同74%減)となった。全量が米国からの輸入であった。円安で輸入コストが増加したことや、大雨などの天候不順で収穫の遅れていた国産品がまとまって収穫されたことから、前年を大幅に下回った。
ばれいしょに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、1397トン(同45%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が韓国の1087トン、第2位がオランダの236トン、第3位がカナダの69トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、円安で輸入コストが増加したことや、韓国産が前線による大雨の影響で品薄傾向となったことから、前年を大幅に下回った。
ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはにんにくで、1841トン(同2%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1691トン、第2位がスペインの96トン、第3位が米国の48トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、円安で輸入コストが増加したことや、主産地以外の国産品の価格が安値となったことから、前年をわずかに下回った(表2)。
(注) 本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。