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需給動向2 野菜情報 2022年11月号

2 野菜の輸入動向(令和4年8月)

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野菜振興部

【要約】

 8月の輸入量は、天候不順により国産品の市場入荷量が減少した生鮮野菜をはじめ、全ての類別で前年同月を上回ったことから、全体では前年同月をかなり大きく上回った。

(1)令和4年8月(速報値)

 令和4年8月の野菜輸入量は、23万1549トン(前年同月比11%増)となった。全ての類別で前年を上回ったことから、全体では同11%増と前年をかなり大きく上回った(図1、表1)。

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(2)生鮮野菜

 生鮮野菜の輸入量は、ジャンボピーマン、にんじん、ごぼうなどが前年を下回ったものの、ばれいしょ、たまねぎ、にんにくなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比10%増と前年をかなりの程度上回った(図2)。

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 主な品目(注)のうち最も増加率が高かったのはばれいしょで、6931トン(同111%増)となった。輸入先別の内訳は、全量米国からの輸入であった。国産品が天候不順で掘り取りが進まなかったことや品質低下などによる原料不足により、前年を大幅に上回った。
 ばれいしょに次いで増加率が高かったのはたまねぎで、2万891トン(同27%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2万495トン、第2位がニュージーランドの329トン、第3位が豪州の46トンであった。国産品が生育期の低温干ばつや、その後の気温上昇による前進出荷の反動で産地ごとの入荷量に差があったことなど、市場入荷量が前年を大幅に下回ったことから、前年を大幅に上回った。
 たまねぎに次いで増加率が高かったのはにんにくで、2793トン(同18%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2585トン、第2位がスペインの169トン、第3位が米国の32トンであった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でマスク着用が日常化したことで需要が増加したことなどから、前年を大幅に上回った。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはジャンボピーマンで、1776トン(同26%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が韓国の1704トン、第2位がオランダの38トン、第3位がカナダの34トンであった。円安が継続する中、韓国産が前線による大雨の影響で品薄傾向となったことから、前年を大幅に下回った。
 ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはにんじんで、6170トン(同8%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の6133トン、第2位が豪州の33トン、第3位が米国の4トンであった。国産品が天候不順で品薄傾向となったことで輸入品の引き合いが強くなったものの、主な輸入先である中国産の輸入量が減少したことから、前年をかなりの程度下回った。
 にんじんに次いで減少率が高かったのはごぼうで、3280トン(同5%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3270トン、第2位が台湾の10トンであった。円安で輸入コストが増加した中、国産品の価格が安値となったことから、前年をやや下回った(表2)。

(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。

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(3)冷凍野菜等

 冷凍野菜の輸入量は、いちご、ほうれんそう等、さといもなどが前年を下回ったものの、ばれいしょ、えだまめ、ブロッコリーなどの品目が前年を上回ったことから、全体では前年同月比14%増と前年をかなり大きく上回った(図3)。

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 主な品目のうち最も増加率が高かったのはばれいしょで、4万4216トン(同46%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2万9138トン、第2位がベルギーの4668トン、第3位が中国の3437トンであった。
 ばれいしょに次いで増加率が高かったのはえだまめで、7431トン(同19%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の3188トン、第2位がタイの2109トン、第3位が中国の1668トンであった。
 えだまめに次いで増加率が高かったのはブロッコリーで、5500トン(同6%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2905トン、第2位がエクアドルの2292トン、第3位がグアテマラの133トンであった。これらの品目は、外食需要が回復基調にあり需要が高まってきたことに加え、在庫調整により前年をかなりの程度上回ったとみられる。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいちごで、1908トン(同18%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の838トン、第2位がエジプトの456トン、第3位がチリの267トンであった。
 いちごに次いで減少率が高かったのはほうれんそう等で、3596トン(同17%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3485トン、第2位が台湾の54トン、第3位がスペインの18トンであった。これらの品目は、在庫調整により前年を大幅に下回ったとみられる。
 ほうれんそう等に次いで減少率が高かったのはさといもで、2452トン(同11%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2443トン、第2位が台湾の8トン、第3位がベトナムの1トンであった。在庫調整に加え、国産品が安定して入荷したため価格が平年を下回ったことにより前年をかなり大きく下回ったとみられる(表3)。

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 生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1275トン(同51%増)、酢調製野菜のきゅうり及びガーキンで468トン(同17%増)、トマト加工品のピューレ等関割で2592トン(同32%減)、その他調製野菜のスイートコーンで5429トン(同9%減)などであった。

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