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需給動向 野菜情報 2022年6月号

2.野菜の輸入動向(令和4年3月)

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野菜振興部

【要約】

 3月の輸入量は、生鮮野菜などが輸入量の多かった前年を下回ったものの、冷凍野菜などが国産品の一部品目の高値の影響を受けて前年を上回ったため、全体では前年同月比1%の増加となった。

(1)令和4年3月(速報値)

 令和4年3月の野菜輸入量は、23万7562トン(前年同月比1%増)となった。生鮮野菜、塩蔵等野菜、トマト加工品およびその他調製野菜が前年同月を下回ったものの、冷凍野菜、乾燥野菜、酢調製野菜およびその他が前年同月を上回ったことから、全体の輸入量は同1%増と前年同月をわずかに上回った(図1、表1)。

図1 野菜の輸入量の推移


表1 類別の輸入動向

(2)生鮮野菜

 生鮮野菜の輸入量は、キャベツ、たまねぎ、結球レタスなどが前年を上回ったものの、にんじん、かぼちゃ、ねぎなどが前年を下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比6%減と前年をかなりの程度下回った(図2)。

図2 生鮮野菜の輸入量の推移

 主な品目(注)のうち最も増加率が高かったのはキャベツで、2152トン(同104%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2138トン、第2位が米国の14トンであった。国産品が低温干ばつで生育が停滞して市場入荷量が伸びなかったため、中国からの輸入量が前年同月の2倍強となったことから、前年を大幅に上回った。
 キャベツに次いで増加率が高かったのはたまねぎで、2万7475トン(同49%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2万4989トン、第2位がニュージーランドの1002トン、第3位が米国の524トンであった。国産品のうち、貯蔵ものの北海道産が高温干ばつで不作傾向に、即売ものの九州産などの極早生種が低温干ばつで小玉傾向となったことで国内市場が品薄となったため、ニュージーランド産や米国産などの輸入量が2倍以上に増加した。さらに、主な輸入先である中国の甘粛省の作付面積増加、新型コロナウイルス感染症(COVⅠD—19)の防疫強化による港湾および国内流通の停滞、海外の需要低迷などで在庫が潤沢であったことから輸入量が増加したため、前年を大幅に上回った。
 たまねぎに次いで増加率が高かったのは結球レタスで、1351トン(同38%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の1347トン、第2位が中国の4トンであった。国産品が低温干ばつのために高値であったことに加え、前年は国産品が豊作基調であったこと、また、COVⅠD—19による外食需要の落ち込みで輸入量が大幅に減少したことから、前年を大幅に上回った。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはにんじんで、4732トン(同48%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の4514トン、第2位が台湾の143トン、第3位がベトナムの26トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が前年を下回って推移していたことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
 にんじんに次いで減少率が高かったのはかぼちゃで、9333トン(同43%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位がニュージーランドの8964トン、第2位がメキシコの365トン、第3位が韓国の3トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらかったことに加え、出荷終了が平年よりも早まったニュージーランド産の輸入量が前年同月の6割弱と大幅に少なかったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
 かぼちゃに次いで減少率が高かったのはねぎで、3509トン(同22%減)となった。全量中国からの輸入であった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなったに加え、前年は国産品の価格が高値で輸入量が多かったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)。

(注)本文中の「主な品目」とは、輸入数量の多い品目のことである。

表2 増減の多い品目(生鮮野菜)

(3)冷凍野菜等

 冷凍野菜の輸入量は、いちご、スイートコーン、えだまめなどが前年を下回ったものの、ブロッコリー、ほうれんそう、さといもなどの品目が前年を上回ったことから、全体では前年同月比9%増と前年をかなりの程度上回った(図3)。

図3 冷凍野菜の輸入量の推移

 主な品目のうち最も増加率が高かったのはブロッコリーで、7182トン(同42%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位がエクアドルの3577トン、第2位が中国の3378トン、第3位がグアテマラの110トンであった。国産品が3月上旬まで高値で推移したことに加え、在庫調整などにより前年を大幅に上回った。
 ブロッコリーに次いで増加率が高かったのはほうれんそう等で、3685トン(同14%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3182トン、第2位がミャンマーの256トン、第3位がベトナムの88トンであった。国産品が3月上旬まで高値で推移したことに加え、ミャンマーからの輸入量が前年同月の約3倍、ベトナムからの輸入量が同30倍と大幅に増加したことから前年をかなり大きく上回った。
 ほうれんそう等に次いで増加率が高かったのはさといもで、2777トン(同10%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2774トン、第2位が台湾の2トンであった。前年の輸入量が前年同月を大幅に下回っていたことから前年をかなり大きく上回った。
 主な品目のうち最も減少率が高かったのはいちごで、2923トン(同20%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の820トン、第2位がエジプトの768トン、第3位がチリの639トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことに加え、前年の輸入量が多かったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
 いちごに次いで減少率が高かったのはスイートコーンで、4324トン(同6%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2331トン、第2位がタイの983トン、第3位が中国の379トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことに加え、前年の輸入量が多かったことから、前年をかなりの程度下回る輸入量となった。
 スイートコーンに次いで減少率が高かったのはえだまめで、5582トン(同3%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の2396トン、第2位がタイの1720トン、第3位が中国の1241トンであった。在庫調整に加え、COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をやや下回る輸入量となった(表3)。

表3 増減の多い品目(冷凍野菜)

 生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1109トン(同17%減)、酢調製野菜のしょうがで1427トン(同9%増)、トマト加工品のピューレ等関割で2322トン(同22%減)、その他調製野菜のにんじんジュースで1379トン(同45%減)などであった。

(参考)令和4 年3 月の輸入量(速報値)


(参考)月毎輸入量(速報値)