冷凍野菜の輸入量は、いちご、スイートコーン、えだまめなどが前年を下回ったものの、ブロッコリー、ほうれんそう、さといもなどの品目が前年を上回ったことから、全体では前年同月比9%増と前年をかなりの程度上回った(図3)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはブロッコリーで、7182トン(同42%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位がエクアドルの3577トン、第2位が中国の3378トン、第3位がグアテマラの110トンであった。国産品が3月上旬まで高値で推移したことに加え、在庫調整などにより前年を大幅に上回った。
ブロッコリーに次いで増加率が高かったのはほうれんそう等で、3685トン(同14%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3182トン、第2位がミャンマーの256トン、第3位がベトナムの88トンであった。国産品が3月上旬まで高値で推移したことに加え、ミャンマーからの輸入量が前年同月の約3倍、ベトナムからの輸入量が同30倍と大幅に増加したことから前年をかなり大きく上回った。
ほうれんそう等に次いで増加率が高かったのはさといもで、2777トン(同10%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2774トン、第2位が台湾の2トンであった。前年の輸入量が前年同月を大幅に下回っていたことから前年をかなり大きく上回った。
主な品目のうち最も減少率が高かったのはいちごで、2923トン(同20%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の820トン、第2位がエジプトの768トン、第3位がチリの639トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことに加え、前年の輸入量が多かったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
いちごに次いで減少率が高かったのはスイートコーンで、4324トン(同6%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2331トン、第2位がタイの983トン、第3位が中国の379トンであった。COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことに加え、前年の輸入量が多かったことから、前年をかなりの程度下回る輸入量となった。
スイートコーンに次いで減少率が高かったのはえだまめで、5582トン(同3%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の2396トン、第2位がタイの1720トン、第3位が中国の1241トンであった。在庫調整に加え、COVⅠD—19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をやや下回る輸入量となった(表3)。
生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1109トン(同17%減)、酢調製野菜のしょうがで1427トン(同9%増)、トマト加工品のピューレ等関割で2322トン(同22%減)、その他調製野菜のにんじんジュースで1379トン(同45%減)などであった。