冷凍野菜の輸入量は、えだまめ、いちご、いんげん豆等などが前年を下回ったものの、ブロッコリー、ばれいしょ、さといもなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比7%増と前年をかなりの程度上回った(図3)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはブロッコリーで、6000トン(同1331トン増、29%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3030トン、第2位がエクアドルの2684トン、第3位がスペインの105トンであった。前年はCOVID-19による外食産業などの業務用需要の減少により輸入量が減少していたことから、前年を大幅に上回った。
ブロッコリーに次いで増加率が高かったのはばれいしょで、3万2585トン(同1883トン増、6%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2万2623トン、第2位がベルギーの3231トン、第3位がカナダの2156トンであった。前月同様、ファストフードの需要が堅調な中、米国における港湾作業の停滞により輸入先国をカナダなどに切り替えたことから、前年をかなりの程度上回った。
ばれいしょに次いで増加率が高かったのはさといもで、3746トン(同151トン増、4%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3726トン、第2位がベトナムの16トン、第3位が台湾の4トンであった。国産品が平年並みからわずかに上回る価格で推移していたことから、前年をやや上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはえだまめで、3924トン(同766トン減、16%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の1661トン、第2位が中国の1208トン、第3位がタイの870トンであった。在庫調整に加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
えだまめに次いで減少率が高かったのはいちごで、2002トン(同325トン減、14%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1271トン、第2位がチリの317トン、第3位がモロッコの161トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をかなり大きく下回る輸入量となった。
いちごに次いで減少率が高かったのはいんげん豆等で、1898トン(同58トン減、3%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1202トン、第2位がタイの424トン、第3位がインドの69トンであった。在庫調整に加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をやや下回る輸入量となった(表3)。
生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のしょうがで1032トン(同125トン増、14%増)、酢調製野菜のきゅうり及びガーキンで418トン(同148トン増、55%増)、トマト加工品のピューレ等関割で1118トン(同1149トン減、51%減)、その他調製野菜のばれいしょで1013トン(同130トン増、15%増)などであった。