冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等、さといも、ほうれんそう等などが前年を下回ったものの、ブロッコリー、スイートコーン、ばれいしょなどが前年を上回ったことから、全体では前年同月比4%増と前年をやや上回った(図3)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはブロッコリーで、6369トン(同1614トン増、34%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位がエクアドルの3245トン、第2位が中国の2879トン、第3位がグアテマラの148トンであった。前年はCOVID-19による外食産業などの業務用需要の減少により輸入量が減少していたことから、前年を大幅に上回った。
ブロッコリーに次いで増加率が高かったのはスイートコーンで、4199トン(同210トン増、5%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2381トン、第2位がタイの962トン、第3位が中国の304トンであった。前年同様、COVID-19による外食産業などの業務用需要の減少や米国の港湾作業の停滞により、ほぼ前年並みとなった。
スイートコーンに次いで増加率が高かったのはばれいしょで、3万293トン(同968トン増、3%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が米国の2万939トン、第2位がベルギーの2698トン、第3位がオランダの2287トンであった。ファストフードの需要が堅調な中、米国における港湾作業の停滞により輸入先国をカナダに切り替えたことから、前年をやや上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいんげん豆等で、1616トン(同488トン減、23%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1092トン、第2位がタイの207トン、第3位がインドネシアの90トンであった。在庫調整に加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
いんげん豆等に次いで減少率が高かったのはさといもで、2846トン(同192トン減、6%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の2836トン、第2位が台湾の8トン、第3位がベトナムの1トンであった。前年の輸入量が多かったことに加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をかなりの程度下回る輸入量となった。
さといもに次いで減少率が高かったのはほうれんそう等で、3962トン(同185トン減、4%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3697トン、第2位がミャンマーの101トン、第3位が台湾の91トンであった。国産品が安値となったことに加え、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらなかったことから、前年をやや下回る輸入量となった(表3)。
生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、酢調製野菜のしょうがで926トン(同358トン減、28%減)、トマト加工品のピューレ等関割以外で7158トン(同2805トン減、28%減)、その他調製野菜のスイートコーンで4984トン(同612トン増、14%増)などであった。