ホーム > 野菜 > 野菜の情報 > 2 野菜の輸入動向(令和3年8月)
令和3年8月の野菜輸入量は、20万9497トン(前年同月比1万4680トン増、8%増)となった。生産野菜及び塩蔵等野菜が前年同月を下回ったものの、冷凍野菜、乾燥野菜、酢調製野菜、トマト加工品などが前年同月を上回ったことから、全体の輸入量は同8%増と前年同月をかなりの程度上回った(図1、表1)。
生鮮野菜の輸入量は、ばれいしょ、しょうが、ごぼうなどが前年を大幅に上回ったものの、キャベツ、ねぎ、ジャンボピーマンなどが前年を大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比15%減と前年をかなり大きく下回った(図2)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはばれいしょで、3289トン(同1798トン増、121%増)となった。全量米国からの輸入であった。前年の輸入量が、港湾作業の停滞などにより大幅に減少したことから、前年を大幅に上回った。
ばれいしょに次いで増加率が高かったのはしょうがで、1555トン(同148トン増、11%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1471トン、第2位がタイの83トンであった。前年が主な輸入先である中国が天候不順による不作であったことに加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により加工・業務用需要が大きく落ち込んだことで大幅に輸入量が減少したことから、前年をかなり大きく上回った。
しょうがに次いで増加率が高かったのはごぼうで、3460トン(同247トン増、8%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3428トン、第2位が台湾の31トンであった。前年がCOVID-19により加工・業務用需要が大きく落ち込んだことで大幅に輸入量が減少したことから、前年をかなりの程度上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはキャベツで、1835トン(同4490トン減、71%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1826トン、第2位が米国の9トンであった。COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が安値で推移していたことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
キャベツに次いで減少率が高かったのはねぎで、3620トン(同1105トン減、23%減)となった。全量中国からの輸入であった。COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が比較的安値で推移したこと、輸入先国ではCOVID-19により港湾作業が停滞したことに加え、中国の山東省で作付面積の減少と多雨による減産で収穫量が減少したことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
ねぎに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2403トン(同456トン減、16%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が韓国の1724トン、第2位がオランダの637トン、第3位がカナダの28トンであった。COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が安値で推移していたことから、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)。