生鮮野菜の輸入量は、ごぼうが前年を大幅に上回り、ばれいしょも前年をやや上回ったものの、にんじん、キャベツ、ねぎなどが前年を大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比14%減と前年をかなり大きく下回った(図2)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはごぼうで、4467トン(同768トン増、21%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の4457トン、第2位が台湾の10トンであった。前年が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により加工・業務用需要が大きく落ち込んだことで大幅に輸入量が減少したことから、前年を大幅に上回った。
ごぼうに次いで増加率が高かったのはばれいしょで、4555トン(同234トン増、5%増)となった。全量米国からの輸入であった。前年の輸入量が、港湾作業の停滞などにより大幅に減少したことから、前年をやや上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはにんじんで、6499トン(同4919トン減、43%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の6346トン、第2位が豪州の119トン、第3位がニュージーランドの24トンであった。COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が安値で推移していたことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
にんじんに次いで減少率が高かったのはキャベツで、1792トン(同777トン減、30%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1785トン、第2位が米国の7トンであった。前月同様、COVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が安値で推移したことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
キャベツに次いで減少率が高かったのはねぎで、4286トン(同974トン減、19%減)となった。全量中国からの輸入であった。国内ではCOVID-19により外食産業などの需要が回復しきらない中、国産品の価格が安値で推移していたこと、輸入先国ではCOVID-19により港湾作業が停滞したことに加え、作付面積が減少したことから、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)。