生鮮野菜の輸入量は、かぼちゃ、メロン、ごぼうなどが前年を上回ったものの、ねぎ、にんじん、たまねぎなどが前年を大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比15%減と前年をかなり大きく下回った(図2)。
主な品目のうち最も増加率が高かったのはかぼちゃで、1万2948トン(同3544トン増、38%増)で、輸入先別の内訳は、第1位がメキシコの9977トン、第2位がニュージーランドの2968トン、第3位が韓国の3トンであった。主な輸入先であるメキシコで、低温により生育が遅れていたものの収穫が一気に進んだことに加え、12月のコンテナ不足による出荷遅れから、前年を大幅に上回る輸入量となった。
かぼちゃに次いで増加率が高かったのはメロンで、1286トン(同152トン増、13%増)で、輸入先別の内訳は、第1位が豪州の778トン、第2位がグアテマラの229トン、第3位がメキシコの162トンであった。主な輸入先である豪州からの輸入量が、順調な生育により大幅に増加したことから、前年をかなり大きく上回る輸入量となった。
メロンに次いで増加率が高かったのはごぼうで、3674トン(同378トン増、11%増)で、輸入先別の内訳は、第1位が中国の3664トン、第2位が台湾の10トンであった。前年は国産品が潤沢かつ安値で輸入量が少なかったことから、前年をかなり大きく上回った。
一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはねぎで、2865トン(同2702トン減、49%減)で、輸入先別の内訳は、第1位が中国の2859トン、第2位がベトナムの7トンであった。主な輸入先である中国の作付面積の減少と天候不順による減産から、前年を大幅に下回る輸入量となった。
ねぎに次いで減少率が高かったのはにんじんで、5097トン(同1947トン減、28%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の4883トン、第2位がベトナムの85トン、第3位が台湾の73トンであった。国産品の市場価格が徐々に落ち着いてきたことに加え、COVID−19による緊急事態宣言発令により外食産業などの需要が大きく落ち込んだことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
にんじんに次いで減少率が高かったのはたまねぎで、1万4754トン(同5573トン減、27%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1万4541トン、第2位が米国の214トンであった。国産品が豊作基調で市場入荷量が安定していた中、COVID−19による緊急事態宣言発令により外食産業などの需要が大きく落ち込んだことから、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)。