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需給動向2 野菜情報 2021年3月号

2 野菜の輸入動向(令和2年12月)

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野菜振興部

【ポイント】

1.12月の野菜輸入量:22万7694トン(前年同月比5%減)
 うち生鮮野菜5万8129トン(同18%減)、冷凍野菜9万7835トン(同4%減)、塩蔵等野菜6217トン(同5%減)、乾燥野菜4233トン(同22%増)

2.輸入野菜上位品目
1)生鮮野菜:たまねぎ1万9591トン(同11%減)、かぼちゃ8577トン(同25%減)、にんじん7509トン(同13%減)、ねぎ4281トン(同28%減)、ごぼう4102トン(同6%減)
2)冷凍野菜:その他の冷凍野菜3万5585トン(同5%増)、ばれいしょ2万8196トン(同19%減)、ブロッコリー6336トン(同11%増)
3)塩蔵等野菜:きゅうり及びガーキン1461トン(同2%増)、しょうが975トン(同26%減)、れんこん297トン(同20%減)

3.輸入先国上位3位
1位 中国 13万3980トン(増減なし)うち生鮮たまねぎ1万9307トン(同10%減)、生鮮にんじん7369トン(同14%減)、冷凍ほうれんそう等5666トン(同19%増)
2位 米国 3万761トン(同13%減)うち冷凍ばれいしょ2万643トン(同20%減)、冷凍スイートコーン2508トン(同25%増)トマト加工品2426トン(同7%減)
3位 韓国 4084トン(同22%減)うちジャンボピーマン1864トン(同42%減)、その他調製野菜1722トン(同19%増)、生鮮トマト365トン(同21%減)

(1)令和2年12月(速報値)

 令和2年12月の野菜輸入量は、22万7694トン(前年同月比1万2277トン減、5%減)となった。乾燥野菜、酢調製野菜およびトマト加工品が前年同月を上回ったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により外食などの年末需要が伸び悩んだことから、生鮮野菜など多くの類別が前年同月を下回り、全体の輸入量は同5%減と前年同月をやや下回った(図1、表1)。

図1

表1

 

(2)生鮮野菜

 生鮮野菜の輸入量は、にんにくが前年を大幅に上回ったものの、キャベツ、ジャンボピーマン、ねぎなどが前年を大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比18%減と前年を大幅に下回った(図2)。

図2

 主な品目のうち最も増加率が高かったのはにんにくで、2217トン(同376トン増、20%増)で、輸入先別の内訳は、第1位が中国の2005トン、第2位がスペインの175トン、第3位が米国の25トンであった。国産品が生育期の少雨寡日照により小玉傾向となり、市場価格が平年を大幅に上回ったことから、前年を大幅に上回る輸入量となった。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはキャベツで、1284トン(同898トン減、41%減)で、輸入先別の内訳は、第1位が中国の1232トン、第2位が台湾の35トン、第3位が米国の10トンであった。豊作基調の国産品の安定入荷により市場価格が平年を大幅に下回ったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
 キャベツに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2202トン(同1494トン減、40%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が韓国1864トン、第2位がニュージーランドの338トンであった。COVID-19による外食産業などの需要が回復しきれない中、主な輸入先国である韓国からの輸入量がほぼ半減したことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。
 ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはねぎで、4281トン(同1670トン減、28%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の4274トン、第2位がベトナムの8トンであった。COVID-19による外食産業などの需要が回復しきれない中、主な輸入先国である中国の作付面積の減少と天候不順による減産から、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)。

表2

 

(3)冷凍野菜等

 冷凍野菜の輸入量は、ほうれんそう等、えんどう、ブロッコリーなどが前年を上回ったものの、ばれいしょ、えだまめ、いんげん豆等などが前年を下回ったことから、全体では前年同月比4%減と前年をやや下回った(図3)。

図3

 主な品目のうち増加したのはほうれんそう等で、5923トン(同895トン増、18%増)となった。輸入先別の内訳は第1位が中国の5666トン、第2位がイタリアの120トン、第3位がエクアドルの50トンであった。堅調な家庭向け冷凍野菜需要を背景に、前年を大幅に上回った。
 ほうれんそう等に次いで増加率が高かったのはえんどうで、1078トン(同132トン増、14%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1290トン、第2位が米国の141トン、第3位がニュージーランドの116トンであった。
 えんどうに次いで増加率が高かったのはブロッコリーで、6336トン(同623トン増、11%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国3606トン、第2位がエクアドルの2551トン、第3位がグアテマラの139トンであった。これらの品目は、堅調な家庭向け冷凍野菜需要を背景に、前年をかなり大きく上回った。
 一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはばれいしょで、2万8196トン(同6403トン減、19%減)となった。輸入先別の内訳は第1位が米国の2万643トン、第2位がベルギーの1987トン、第3位が中国の1828トンであった。COVID-19による外食産業などの業務用需要の減少により、輸入量は前年を大幅に下回った。
 ばれいしょに次いで減少率が高かったのはえだまめで、5082トン(同809トン減、14%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が台湾の2048トン、第2位が中国の1655トン、第3位がタイの986トンであった。
 えだまめに次いで減少率が高かったのはいんげん豆等で、2148トン(同252トン減、11%減)となった。輸入先別の内訳は第1位が中国の1290トン、第2位がタイの603トン、第3位がベルギーの99トンであった。これらの品目は、COVID-19による外食産業などの業務用需要の減少により、輸入量が減少したとみられる(表3)。

表3

 生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1461トン(同30トン増、2%増)、酢調製野菜のしょうがで1883トン(同130トン増、7%増)、トマト加工品のピューレ等関割以外で6760トン(同351トン増、5%増)、その他調製野菜のたけのこで5735トン(同384トン減、6%減)などであった。

(4)令和2年の輸入動向

【ポイント】

1.1-12月の野菜輸入量:260万4933トン(前年同期比6%減)
 うち生鮮野菜71万4097トン(同13%減)、冷凍野菜105万7685トン(同5%減)、塩蔵等野菜6万9779トン(同13%減)、乾燥野菜4万1592トン(同10%減)

2.輸入野菜上位品目
1)生鮮野菜:たまねぎ21万9961トン(同21%減)、かぼちゃ9万1410トン(同5%減)、にんじん8万4449トン(同2%増)、ねぎ5万2769トン(同15%減)、ごぼう4万504トン(同9%減)、ジャンボピーマン(パプリカ)3万6804トン(同14%減)、キャベツ(結球)3万2391トン(同9%減)、しょうが1万8756トン(同9%減)、ブロッコリー7066トン(同28%減)
2)冷凍野菜:ばれいしょ36万3827トン(同8%減)、その他の冷凍野菜33万1483トン(同2%減)、えだまめ7万1122トン(同8%減)、ブロッコリー5万8619トン(同1%減)、スイートコーン4万8933トン(同7%減)
3)塩蔵等野菜:その他塩蔵等野菜3万1533トン(同12%減)、きゅうり及びガーキン1万6756トン(同4%増)、しょうが1万1684トン(同24%増)

3.輸入先国上位3位
1位 中国 134万9250トン(同7%減)うち生鮮たまねぎ21万281トン(同20%減)、生鮮にんじん8万917トン(同5%増)、調製たけのこ5万8912トン(同10%減)
2位 米国 45万1525トン(同8%減)うち冷凍ばれいしょ27万2340トン(同6%減)、冷凍スイートコーン3万28トン(同12%減)、生鮮ばれいしょ2万3198トン(同26%減)
3位 韓国 5万8952トン(同2%減)うちジャンボピーマン3万143トン(同14%減)、生鮮トマト4089トン(同18%減)、かぼちゃ2076トン(同20%増)
 2020年の野菜全体の輸入量は前年比6%減の260万4933トン、このうち生鮮野菜は同13%減の71万4097トン、冷凍野菜は同5%減の105万7685トンとなった(表4)。

表4

 COVID-19の発生により主要な輸入先である中国で生産や港湾作業が停滞したことなどから、たまねぎ、ねぎ、ごぼうなどの輸入が減少した。その後、わが国でも COVID-19が拡大し、4月から5月までは緊急事態宣言が発令されたことで、家庭内需要は大きく伸びたものの外食需要が激減した。宣言解除後の6月以降は、旺盛な家庭内需要が継続する中、国産野菜が播種および定植期の過乾燥、その後の大雨による過湿、寡日照などに起因する市場価格高となったものの、外食需要が回復しなかったことに加え、輸入先の不作傾向、COVID-19による港湾作業の遅れなどから、 野菜輸入量は前年をかなりの程度下回った。
 品目別(生鮮)には、生鮮野菜の輸入量の3割を占めるたまねぎが前年比21%減の21万9961トン、かぼちゃが同5%減の9万1410トン、にんじんが同2%増の8万4449トン、ねぎが同15%減の5万2769トン、ごぼうが同9%減の4万504トン、ジャンボピーマン(パプリカ)が同14%減の3万6804トン、キャベツ(結球)が同9%減の3万2391トン、    しょうがが同9%減の1万8756トン、ブロッコリーが同28%減の7066トンとなった。
 輸入先別には、野菜全体の輸入量の52%を占める中国が前年比7%減の134万9250トン、米国(野菜輸入量シェア17%)が同8%減の45万1525トン、韓国(同2%)が同2%減の5万8952トンであった。

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