【ポイント】
1.令和2年の生鮮野菜の2人以上の世帯の1人当たりの年間購入数量は、新型コロナウイルス感染症による家庭内需要の増加などにより、前年比7%増の59キログラム、支出金額は同11%増の2万5400円となった。
2.購入数量が増加した品目は、たまねぎ同17%増(支出金額は同9%増)、キャベツ同6%増(同21%増)、ばれいしょ同5%増(同26%増)、だいこん同4%増(同13%増)であった。
3.購入数量が減少した品目は、れんこん同3%減(増減なし)、トマト同1%減(同5%増)であった。
(1)令和2年の生鮮野菜の購入数量と支出金額
総務省の家計調査(全国、全世帯)によると、令和2年の2人以上の世帯の年間合計の1人当たりの生鮮野菜の購入数量は、令和元年と比較して、7%増の59キログラムとなった。令和2年12月は、同11%増の5496グラムとなった。また、令和2年の生鮮野菜の1人当たりの支出金額は、令和元年と比較して、11%増の2万5400円となった。令和2年12月は、同4%増の2121円となった。
月別にみると、2月は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、政府が大規模イベント自粛を要請し、生鮮野菜の購入数量が前年同月比で110%、支出金額が同101%となった。また、4月から6月までの緊急事態宣言の発令などを受けて巣ごもり需要の増加により、ピークとなった5月は購入数量が同113%、支出金額が同120%となり、その後も年末まで増加基調で推移した。
(2)令和2年に購入数量が増加した品目
令和2年に購入数量が増加した品目は、後述するトマトおよびれんこんを除く品目すべてで、購入数量上位5品目のうち前年を上回った品目は、たまねぎが6296グラム(前年比901グラム増、前年比17%増)、キャベツが6143グラム(同346グラム増、同6%増)、だいこんが4186グラム(同180グラム増、同4%増)、ばれいしょが3349グラム(同163グラム増、同5%増)、他の葉茎菜が2926グラム(同283グラム増、同11%増)となった。これらの品目は、巣ごもり需要により増加した。
(3)令和2年に購入数量が減少した品目
令和2年に購入数量が前年を下回った品目は2品目で、トマトが3971グラム(前年比20グラム減、前年比1%減)、れんこんが390グラム(同12グラム減、同3%減)となった。これらの品目は、小売価格が高めに推移したことにより、購入数量が減少したと思われる。