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需給動向 2 (野菜情報 2020年11月号)


2 野菜の輸入動向(令和2年8月)

野菜振興部


【ポイント】

1.8月の野菜輸入量:19万4816トン(前年同月比7%減)  うち ①生鮮野菜5万6244トン(同4%増)、②冷凍野菜7万8393トン(同12%減)、     ③塩蔵等野菜3483トン(同27%減)、④乾燥野菜2698トン(同10%減) 2. 輸入野菜上位品目 ①生鮮野菜: たまねぎ1万6778トン(同21%減)、にんじん7652トン(同22%増)、キャベツ6325トン(同80%増)、         ねぎ4725トン(同1%減)、ごぼう3213トン(同3%増) ②冷凍野菜: ばれいしょ2万6217トン(同17%減)、その他の冷凍野菜2万3750トン(同7%減)、         えだまめ5936トン(同24%減) ③塩蔵等野菜: その他塩蔵等野菜1949トン(同7%減)、きゅうり及びガーキン538トン(同50%減)、          しょうが520トン(同43%減) 3. 輸入先国上位3位 1位 中国 10万4172トン(同4%減)うち生鮮たまねぎ1万6440トン(21%減)、 生鮮にんじん7372トン(同20%増)、冷凍ほうれんそう等3539トン(同5%増) 2位 米国 3万6527トン(同4%減)うち冷凍ばれいしょ2万470トン(同11%減)、 トマト加工品3383トン(同20%増)、にんじんジュース1159トン(同30%減) 3位 韓国 5015トン(同7%増)うちジャンボピーマン1868トン(同22%減)、 その他調整野菜1760トン(同43%増)

(1)令和2年8月(速報値)

令和2年8月の野菜輸入量は、19万4816トン(前年同月比1万3554トン減、7%減)となった。前月同様、梅雨の豪雨などによる生育停滞から国産野菜の市場入荷量が減少し、市場価格が高値で推移したことから生鮮野菜は前年同月をやや上回ったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により加工・業務用需要が大きく減少したことや在庫調整により、冷凍野菜などの生鮮野菜以外の類別が前年同月を下回り、全体の輸入量は同7%減と前年同月をかなりの程度下回った(図1、表1)。

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(2)生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、たまねぎ、ジャンボピーマン、しょうがなどが下回ったものの、はくさい、結球レタス、ばれいしょなど前年を大幅に上回ったものがあり、全体での輸入量は前年同月比4%増と前年をやや上回った(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのは、はくさいで1336トン(同1228トン増、12.4倍)、全量が中国からの輸入であった。

はくさいに次いで増加率が高かったのは結球レタスで、1485トン(同1017トン増、3.2倍)で、輸入先別の内訳は、第1位が米国の1288トン、第2位が中国の157トン、第3位が韓国の37トンであった。これらの品目は、家計需要が堅調な中、曇雨天や低温などの天候不良により市場価格が前年を大幅に上回ったことから、前年を上回る輸入量となった。

結球レタスに次いで増加率が高かったのはばれいしょで、1491トン(同909トン増、2.6倍)で、全量が米国からの輸入であった。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのは、たまねぎで、1万6778トン(同4429トン減、21%減)で、輸入先別の内訳は、第1位が中国の1万6440トン、第2位がニュージーランドの179トン、第3位が豪州の101トンであった。COVID-19による外食産業などの需要の減少により加工・業務用需要が大きく減少し、前年を大幅に下回る輸入量となった。

たまねぎに次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2860トン(同728トン減、20%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が韓国の1868トン、第2位がオランダの964トン、第3位がカナダの27トンであった。COVID-19による外食産業などの需要の減少により加工・業務用需要が大きく減少したことに加え、主な輸入先である韓国が天候不順による不作と国内価格の上昇により輸入量が減少したことから、前年を大幅に下回る輸入量となった。

ジャンボピーマンに次いで減少率が高かったのはしょうがで、1407トン(同126トン減、8%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の1324トン、第2位がタイの83トンであった。COVID-19による外食産業などの需要の減少により加工・業務用需要が大きく減少したことに加え、主な輸入先である中国が天候不順による不作となったことから、前年をかなりの程度下回る輸入量となった。(表2)。

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(3)冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、いちご、ほうれんそう等などが前年をやや上回ったものの、えだまめ、いんげん豆等、ばれいしょなどが前年を下回ったことから、全体では前年同月比12%減と前年をかなり大きく下回った(図3)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのはいちごで、2772トン(同123トン増、5%増)となった。輸入先別の内訳は第1位が中国の1238トン、第2位がエジプトの720トン、第3位が米国の321トンであった。

いちごに次いで増加率が高かったのはほうれんそう等で、3734トン(同120トン増、3%増)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の3539トン、第2位が台湾の61トン、第3位がエクアドルの51トンであった。これらの品目は在庫調整により輸入量が増加したとみられる。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはえだまめで、5936トン(同1894トン減、24%減)となった。輸入先別の内訳は第1位が台湾の2374トン、第2位がタイの2075トン、第3位が中国の1306トンであった。

えだまめに次いで減少率が高かったのはいんげん豆等で、1683トン(同356トン減、17%減)となった。輸入先別の内訳は、第1位が中国の904トン、第2位がタイの572トン、第3位がベルギーの57トンであった。

いんげん豆等に次いで減少率が高かったのはばれいしょで、2万6217トン(同5532トン減、17%減)となった。輸入先別の内訳は第1位が米国の2万470トン、第2位がベルギーの1836トン、第3位がオランダの1273トンであった。これらの品目は、外食産業などの業務用需要の減少により輸入量が減少したとみられる(表3)。

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで538トン(同531トン減、50%減)、トマト加工品のピューレ等関割以外で7675トン(同289トン減、4%減)などであった。

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