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需給動向 2 (野菜情報 2019年5月号)


2 野菜の輸入動向(平成31年2月)

野菜振興部


【要約】

 2月の輸入量は、国内の天候が順調であったことなどを背景に、すべての類別で減少したことから、全体では18%と大幅な減少となった。

(1)平成31年2月(速報値)

平成31年2月の野菜輸入量は、21万3645トン(前年同月比4万6812トン減、18%減)となった。すべての類別で前年を大幅に下回ったことから、全体の輸入量は前年同月比18%減と前年を大幅に下回った(図1、表1)。

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(2) 生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、ジャンボピーマン、しょうがなどの品目が前年を上回ったものの、キャベツ、メロン、ブロッコリーなどが前年を大幅に下回ったことから、全体の輸入量は前年同月比25%減と前年を大幅に下回った。(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのは、ジャンボピーマンの2527トン(同371トン増、17%増)であった。国別の内訳は、第1位が韓国の2049トン、第2位がニュージーランド468トンであった。前年は、韓国の低温、日照不足やニュージーランドの高温などによる天候不順の影響により輸入量が大きく減少していたため、本年の輸入量は前年を大幅に上回った。

ジャンボピーマンに次いで増加率が高かったのは、しょうがで、1685トン(同164トン増、11%増)であった。国別の内訳は、第1位が中国の1554トン、第2位がタイの98トンであった。主要な輸入先国である中国は、前年夏期の台風による大幅な減産により、現地価格が上昇し、輸入量が減少傾向にあったものの、加工・業務用需要が堅調であったことから、本年の輸入量は前年を大幅に上回ったと思われる。

次いで増加したのはたまねぎで、2万5334トン(同2293トン増、10%増)であった。国別の内訳は、第1位が中国の2万2279トン、第2位が米国の2155トンであった。前月に引き続き主力の北海道産が、生育期の天候不順の影響により小玉傾向のため、加工業者などから歩留まりの良い輸入物の引き合いが強まったことなどから、輸入量が前年をかなりの程度上回った。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはキャベツで4270トン(同1万1003トン減、72%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の3448トン、第2位がベトナムの454トンであった。前年は、秋の天候不順および台風の影響により国内価格が高騰したことに伴い輸入量が大幅に増加したことに加え、本年は天候に恵まれ生育が前進化し、加工業者などが潤沢に在庫を抱えていたことなどから、対前年では大幅に下回る輸入量となった。

キャベツに次いで減少率が高かったのはメロンで、1296トン(同2721トン減、68%減)となった。国別の内訳は、第1位がメキシコの577トン、第2位がホンジュラスの321トンであった。前月に引き続き、主産地のメキシコにおいて、降雨・低温などの天候不順による大幅な減産から、前年を大幅に下回る輸入量となった。

次いで減少率が高かったのはブロッコリーで1047トン(同1261トン減、55%減)となった。国別の内訳は、第1位が米国の528トン、第2位がメキシコの352トンであった。キャベツと同様、前年は価格が高騰し、輸入量が大幅に増加したことと、米国、メキシコとも低温および降雨によ生育遅れがみられたことに加え、本年は、国内産が天候に恵まれ生育順調であったことから、前年を大幅に下回る輸入量となった(表2)

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(3) 冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、ほうれんそう等、いんげん豆等、さといもなどを中心に、ほとんどの品目で前年を大幅に下回ったことから、全体では前年同月比14%減と前年を大幅に下回った(図3)。

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主な品目のうち最も減少率が高かったのはほうれんそう等で3268トン(同1630トン減、33%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の3052トン、第2位がベトナムの46トンであった。前月の輸入量が多かったことから、当月は在庫調整により輸入量が減少したとみられる。

ほうれんそう等に次いで減少率が高かったのはいんげん豆等で、1539トン(同625トン減、29%減)となった。国別の内訳は第1位が中国の794トン、第2位がタイの467トンであった。

次いで減少率が高かったのはさといもで、2002トン(同687トン減、26%減)となった。国別の内訳は第1位が中国の1993トン、第2位がミャンマーの9トンであった(表3)

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンで1256トン(同362トン減、22%減)、乾燥野菜のたまねぎで 526トン(188トン減、26%減)、その他調製野菜のにんじんジュースで3406トン(同1044トン増、44%増)などであった。

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