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需給動向 2 (野菜情報 2019年2月号)


2 野菜の輸入動向(平成30年11月)

野菜需給部


【要約】

 11月の輸入量は、昨年の夏から秋の天候不順の影響によりキャベツやたまねぎなどの生鮮野菜が前年よりかなり増加したことから、全体でも7%の増加となった。

(1)平成30年11月(速報値)

平成30年11月の野菜輸入量は、24万6693トン(前年同月比1万7041トン増、7%増)となった。類別で見ると、酢調製野菜などで前年同月を下回ったものの、生鮮野菜、冷凍野菜、塩蔵等野菜、乾燥野菜などが前年を上回ったことから、全体の輸入量は同7%増と前年をかなりの程度上回った(図1、表1)。

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(2) 生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、かぼちゃ、ごぼうなどの品目が前年を下回ったものの、キャベツ、メロン、たまねぎなどが前年を大幅に上回ったことから、全体での輸入量は前年同月比11%増と、前年をかなり大きく上回った(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのは、キャベツの5250トン(同3701トン増、239%増)であった。国別の内訳は、第1位が中国の5098トン、第2位が台湾で114トンであった。国内の主産地の台風被害も好天によりおおむね解消され、順調な出荷となったものの、輸入物の引き合いが引き続き強かったことにより、輸入量が増加したものとみられる。

キャベツに次いで増加率が高かったのはメロンで、1405トン(同326トン増、30%増)であった。国別の内訳は、第1位がメキシコの1279トン、第2位が豪州の79トンであった。米国、メキシコにおいて、高温などの天候不順により減産となったものの、前年は天候不順により大幅な減産で輸入量が大きく減少したことから、前年を上回る輸入量となった。

次いで増加率が高かったのはたまねぎで、2万6672トン(同4529トン増、20%増)となった。国別の内訳は、第1位が中国の2万4911トン、第2位が米国の1750トンであった。国内の主産地において、天候不順により小玉傾向となったこともあり、加工業者などから歩留まりのいい輸入物に引き合いが強かったことなどから、輸入量が前年を大幅に上回った。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはかぼちゃで、3678トン(同1418トン減、28%減)となった。国別の内訳は、第1位がメキシコの2514トン、第2位がトンガの748トンであった。メキシコにおいて、降雨などにより収穫が遅れたことなどから、前年を大幅に下回る輸入量となった。

かぼちゃに次いで減少率が高かったのは、ごぼうで4705トン(同615トン減、12%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の4694トン、第2位が台湾の11トンであった。中国の主産地において、台風や大雨による影響に伴い、大幅に生産量が減少したことから、輸入量が減少したとみられる(表2)

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(3)冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等などが前年を下回ったものの、ほうれんそう等、いちご、ブロッコリーなどの主要品目において、前年を上回ったことから、全体では6%増と前年をかなりの程度上回った(図3)。

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主な品目のうち増加率が高かったのはほうれんそう等で、5400トン(同1064トン増、25%増)となった。国別の内訳は第1位が中国の4807トン、第2位のイタリアの201トンであった。好天により国内産地の生育は回復したものの、秋の天候不順の影響で当該月も引き続き輸入量が増加したとみられる。

ほうれんそう等に次いで増加率が高かったのはいちごで、2315トン(同294トン増、15%増)となった。国別の内訳は第1位の中国の1409トン、第2位がチリの298トンであった。在庫調整により輸入量が増加したとみられる。

次いで増加率が高かったのはブロッコリーで、5101トン(同548トン増、12%増)となった。国別の内訳は第1位のエクアドルの2438トン、第2位が中国の2202トンであった。好天により国内産地の生育は回復したものの、秋の天候不順の影響で引き続き輸入量が増加したとみられる。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいんげん豆等で2165トン(同160トン減、7%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1349トン、第2位がタイの630トンであった。前月の輸入増に伴う在庫調整により、輸入量が減少したとみられる(表3)

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のしょうがで1587トン(同150トン減、9%減)、トマト加工品のピューレ等関割で3,746トン(同1026トン増、38%増)、ピューレ等関割以外で6,816トン(同1776トン減、21%減)、その他調製野菜のスイートコーンで5295トン(同549トン増、12%増)などであった。

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