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需給動向 2 (野菜情報 2018年9月号)


2 野菜の輸入動向(平成30年6月)

野菜需給部


【要約】

 6月の輸入量は、冷凍野菜が前年より増加したものの、生鮮野菜、トマト加工品、その他調製野菜などが前年より減少したことから、全体では6%の減少となった。

(1) 平成30年6月(速報値)

平成30年6月の野菜輸入量は、23万3655トン(前年同月比1万4945トン減、6%減)となった。類別で見ると、冷凍野菜で前年同月を上回ったものの、生鮮野菜、塩蔵等野菜、乾燥野菜、酢調製野菜、トマト加工品、その他調製野菜が前年を下回ったことから、全体の輸入量は同6%減と前年をかなりの程度下回った(図1、表1)。

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(2) 生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、ばれいしょ、かぼちゃ、キャベツなどが前年を大幅に上回ったものの、ジャンボピーマン、にんじん、たまねぎなどの主要な品目が大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比14%減と、前年をかなり大きく下回った(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのは、ばれいしょの4126トン(同1221トン増、42%増)であった。国別の内訳は、第1位が米国の4118トン、第2位が中国の8トンであった。加工業者の在庫調整により輸入量が増加したとみられる。

ばれいしょに次いで増加率が高かったのはかぼちゃで、7394トン(同1533トン増、26%増)であった。国別の内訳は、第1位がメキシコの7381トン、第2位がグアテマラの13トンであった。前月はニュージーランド産が天候不順の影響から輸入量が大幅な減少となったことから、6月の輸入量が増加したものとみられる。

次いで増加率が高かったのはキャベツで、1843トン(同217トン増、13%増)となった。国別の内訳は、第1位は中国の1825トン、第2位が米国の10トンであった。加工需要が強いこともあり、引き続き前年をかなり大きく上回った。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはジャンボピーマンで、3792トン(同1952トン減、34%減)となった。国別の内訳は、第1位が韓国の3618トン、第2位がオランダの165トンであった。前年は、韓国産の生育が順調であったことから、輸入量が大幅な増加となり、多かった前年を大幅に下回った。次いで減少率が高かったのはにんじんで、6491トン(同2220トン減、25%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の5079トン、第2位が豪州の974トンであった。前年は、国内産の天候不順による作柄不良により輸入が多かったこと等から、多かった前年を大幅に下回った。次いで減少率が高かったのは、たまねぎで2万7428トン(同7748トン減、22%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の2万4947トン、第2位が豪州の1290トンであった。国内産の生育が順調で安値で推移したこともあり、前年を大幅に下回った(表2)。

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(3)冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、ばれいしょ、さといもが前年を下回ったものの、ブロッコリー、ほうれんそう等などの主要品目において、前年を大幅に上回ったことから、全体では2%増と前年をやや上回った(図3)。

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主な品目のうち増加率が高かったのはブロッコリーで、4690トン(同1011トン増、27%増)となった。国別の内訳は第1位が中国の2246トン、第2位がエクアドルの2210トンであった。昨秋から春先にかけての国内の低温、日照不足による天候不順の影響により、高値で推移していたことなどに加え、加工・業務用需要が強いこともあり、前月に引き続き輸入量が前年を大幅に上回った。

ブロッコリー次いで増加率が高かったのはほうれんそう等で、4116トン(同717トン増、21%増)となった。国別の内訳は第1位が中国の3788トン、第2位がベトナムの108トンであった。ブロッコリーと同様に昨秋から春先にかけての天候不順による国内産の不作から、輸入量が増加したものとみられる。

次いで増加率の高かったのはいちごで、3204トン(同541トン増、20%増)となった。国別の内訳は第1位がエジプトの888トン、第2位がモロッコの722トンであった。在庫調整により、輸入量が増加したとみられる。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはばれいしょで、3万2377トン(同2478トン減、7%減)となった。国別の内訳は、第1位が米国の2万2001トン、第2位がオランダの3133トンであった。在庫調整により、輸入量が減少したとみられる。

次いで減少率の高かったのはさといもで、2253トン(同99トン減、4%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の2241トン、第2位がエクアドルの11トンであった(表3)。

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のしょうがで1448トン(同245トン減、14%減)、酢調製野菜のしょうがで1259トン(同159トン減、11%減)、トマト加工品のトマトピューレ等関割で3331トン(同1614減、33%減)、その他調製野菜のにんじんジュースで、4596トン(同498トン増、12%増)などであった。

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