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需給動向 2 (野菜情報 2018年5月号)


2 野菜の輸入動向(平成30年2月)

野菜需給部


【要約】

 2月の輸入量は、昨秋の台風および天候不順により国産の供給が減少したため、はくさいやキャベツなどの生鮮野菜を中心に増加し、全体では35%増と大幅な増加となった。

(1) 平成30年2月(速報値)

平成30年2月の野菜輸入量は、26万463トン(前年同月比67,691トン増、35増)となった。類別で見ると、すべての類において前年同月を上回り、最も多かった類別は生鮮野菜で10万5621トン(同33,942トン増、47%増)、次いで冷凍野菜が82,158トン(同18,727トン増、30%増)と、共に前年同月を大幅に上回ったことから、全体の輸入量は前年同月比35%増と前年を大幅に上回った(図1、表1)。

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(2) 生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、ばれいしょやジャンボピーマンなどが前年をかなり大きく下回ったものの、はくさい、キャベツ、結球レタスなどの主要な品目が大幅に上回ったことから、全体での輸入量は前年同月比47%増と、前年を大幅に上回った(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのははくさいで、4783トン(同4529トン増、1784%増)となった。国別の内訳は、第1位が中国の3719トン、第2位が韓国の1064トンであった。前月に続き、国産が昨秋の台風および天候不順の影響により、出荷量が大幅に減少し国産の価格高騰が長期化したことに伴い、輸入量が大幅に増加した。

はくさいに次いで増加率が高かったのはキャベツで、1万5273トン(同1万853トン増、246%増)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1万2904トン、第2位が韓国の1184トンであった。はくさいと同様に、国産の価格高騰が長期化したことに伴い、輸入量が大幅に増加した。

次いで増加率が高かったのは結球レタスで、3861トン(同2106トン増、120%増)となった。国別の内訳は、第1位が台湾の3218トン、第2位が米国の511トンであった。はくさい、キャベツと同様に、国産の価格高騰が長期化したことに伴い、輸入量が大幅に増加した。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはばれいしょで、4567トン(同1646トン減、26%減)となった。国別の内訳は、第1位が米国の4556トン、第2位が中国の11トンであった。前年が国内産の天候不順による不作により輸入量が多かったことから、輸入量が減少した。

次いで減少率が高かったのはジャンボピーマンで、2156トン(同392トン減、15%減)となった。国別の内訳は、第1位が韓国の1612トン、第2位がニュージーランドの541トンであった。韓国の低温、日照不足やニュージーランドの高温などによる天候不順の影響から、輸入量が減少したとみられる(表2)

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(3) 冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、さといも、ほうれんそう等、いちごなどの主要品目において、前年を大幅に上回っていることから、全体では30%増と前年を大幅に上回った(図3)。

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主な品目のうち増加率が高かったのはさといもで、2689トン(同1149トン増、75%増)となった。国別の内訳は第1位が中国の2664トン、第2位がミャンマーの22トンであった。前年が中国産の主産地の天候不順により、輸入量が減少していたことから、対前年で輸入量が増加したとみられる。

さといもに次いで増加率が高かったのはほうれんそう等で4898トン(同1677トン増、52%)となった。国別の内訳は第1位が中国の4607トン、第2位が台湾で93トンであった。国産の天候不良による出荷量の減少により、輸入量が増加したとみられる。

次いで増加率が高かったのはいちごで、2446トン(同778トン増、47%増)となった。国別の内訳は、第1位がチリの752トン、第2位が中国の691トンであった。前月の輸入量が少なかったことなどによる在庫調整のため、輸入量が増加したとみられる(表3)

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、その他調製野菜のたけのこで、6844トン(同2828トン増、70%増)、塩蔵等野菜のしょうがで、1106トン(同772トン減、41%減)などであった。

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