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需給動向 2 (野菜情報 2018年2月号)


2 野菜の輸入動向(平成29年11月)

野菜需給部


【要約】

 11月の野菜の輸入量は、類別で最多の冷凍野菜が増加したものの、キャベツやにんじんなどの減少により生鮮野菜が大幅に減少したことから、全体では4%の減少となった。

(1)平成29年11月(速報値)

平成29年11月の野菜輸入量は、22万9655トン(前年同月比9098トン減、4%減)となった。類別で見ると輸入量が類別で最多の冷凍野菜が前年をかなりの程度上回ったものの、輸入量の29%を占める生鮮野菜が前年を大幅に下回ったことから、全体の輸入量は前年同月比4%減と前年をやや下回り、4ヵ月連続で前年を下回った(図1、表1)。

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(2)生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、ジャンボピーマンが前年を大幅に上回ったものの、キャベツやにんじんなどの主要な品目が大幅に下回ったことから、全体での輸入量は前年同月比21%減と、前年を大幅に下回った(図2)。

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主な品目のうち最も増加率が高かったのはジャンボピーマンで、4108トン(同1303トン増、46%増)となった。国別の内訳は、第1位が韓国の3569トン、第2位がニュージーランドの458トンであった。国産が天候不順により出荷量が少なかったことに加え、前年の韓国産が天候不順の影響で価格が大幅に上がり輸入量が少なかったことから、対前年で輸入量が増加した。

次いで増加率が高かったのはねぎで、6166トン(同227トン増、4%増)となった。全量が中国からの輸入であった。関東産が9月から10月の天候不順、台風による葉折れなどの影響により価格が高騰したことから、輸入量が増加したとみられる。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはキャベツで、1549トン(同7339トン減、83%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1521トン、第2位が豪州の17トンであった。前年の関東産が曇雨天による生育遅れなどにより価格が高騰し、輸入量が多かったことから、対前年で輸入量が減少した。

次いで減少率が高かったのはにんじんで、8427トン(同5745トン減、41%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の8345トン、第2位が豪州の76トンであった。前年は、北海道産が台風により価格が高騰し輸入量が多かったことから、対前年で輸入量が減少した(表2)。

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(3)冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等およびスイートコーンが前年を下回ったものの、輸入量の多いばれいしょをはじめ、ブロッコリーやさといもが前年を上回ったことから、全体では6%増と前年をかなりの程度上回り、9カ月連続で前年を上回った(図3)。

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主な品目のうち増加率が高かったのはばれいしょで、3万3787トン(同3624トン増、12%増)となった。第1位が米国の2万4973トン、第2位がベルギーの3059トンであった。前年がEUの主産国の減産などで少なかったことから、対前年で輸入量が増加したとみられる。

ばれいしょに次いで増加率が高かったのはブロッコリーで、4553トン(同487トン増、12%増)となった。国別の内訳は、第1位が中国の2323トン、第2位がエクアドルの2050トンであった。国産が9月から10月の台風の影響により出荷量が少なかったこともあり、輸入量が増加したとみられる。

次いで増加率が高かったのはさといもで、3540トン(同140トン増、4%増)となった。国別の内訳は、第1位が中国の3539トン、第2位がベトナムの1トンであった。主産地の関東産が、夏場の干ばつなどによる肥大不足や台風などで生育が遅れたことで出荷量が少なかったことから、輸入量が増加したとみられる。

一方、主な品目のうち最も減少率が高かったのはいんげん豆等で、2325トン(同301トン減、11%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1368トン、第2位がタイの723トンであった。在庫調整により、輸入量が減少したとみられる。

いんげん豆等に次いで減少率が高かったのはスイートコーンで、4279トン(同443トン減、9%減)となった。国別の内訳は、第1位が米国の2638トン、第2位がタイの914トンであった。前年は、国産の天候不順の影響により出荷量が少なく、輸入量が多かったため、対前年で輸入量が減少した(表3)

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生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、その他調製野菜のしょうが(その他)で、1793トン(同458トン減、20%減)、にんじんジュースで、3296トン(同387トン減、10%減)などであった。

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