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需給動向 2 (野菜情報 2016年6月号)


2 野菜の輸入動向(平成28年3月)

野菜需給部


【要約】

3月の野菜の輸入量は、生鮮野菜、トマト加工品で前年をかなり下回ったものの、塩蔵等野菜、乾燥野菜、酢調製野菜などで前年を大幅に上回ったことから、全体では1%の増加となった。

(1)平成28年3月(速報値)

平成28年月の野菜輸入量は、22万9700トン(前年同月比2614トン増、1%増)となった。類別で見ると、生鮮野菜およびトマト加工品で前年を下回ったものの、塩蔵等野菜、乾燥野菜をはじめその他の類別で前年を上回ったことから、全体の輸入量は前年に比べ1%増とわずかに上回った(図、表)。



(2)生鮮野菜

生鮮野菜の輸入量は、輸入量の多いたまねぎが、前月に引き続き前年を大幅に下回ったことなどから、全体ではカ月連続で前年を下回った(図)。


主な品目のうち最も増加率が高かったのはブロッコリーで、2432トン(同1127トン増、 86増) となった。国別の内訳は、第位が米国の2158トン、第位がメキシコの226トンであった。前年は、天候不順による影響から米国産の輸入量が大幅に減少していた。これに比べ、平年並みの輸入量(一昨年比で101)となったことによりか月連続で前年同月に比べ大幅に増加した。

ブロッコリーに次いで増加率が高かったのはアスパラガスで、2144トン(同765トン増、 56増) となった。国別の内訳は、第位がメキシコの2054トン、第位がペルーの35トンであった。国産の生育遅れと、メキシコ産の収穫量増加による輸入価格下落により、輸入量が増加したとみられる。

次いで増加率が高かったのはごぼうで、4129トン(同1233トン増、43増)となった。国別の内訳は、第位が中国の4105トン、第位が台湾の24トンであった。国産の天候不順による影響から輸入量が増加したとみられる。

一方で主な品目のうち最も減少率が高かったのはたまねぎで、万6733トン(同1万776トン減、39減)となった。国別の内訳は、第位が中国の万4091トン、第位がタイの1042トンであった。国産が好天により出荷が順調な一方で、中国産の輸入価格が作柄不良などにより、大幅に上昇したことから、カ月連続で輸入量が減少したとみられる。

たまねぎに次いで減少率が高かったのは、ばれいしょで、5690トン(同867トン減、13減)となった。全量米国からの輸入であるが、前年月下旬の米国西海岸港湾関係労使交渉の暫定合意により、滞留荷が輸入されたことから前年の輸入量が平年に比べ増加したことにより減少したとみられる。(表)。



(3)冷凍野菜等

冷凍野菜の輸入量は、いんげん豆等、えだまめの豆類が前年を大幅に上回った一方で、スイートコーン、ばれいしょなどが前年を大幅に下回ったことから、前年並みとなった(図)。



主な品目のうち増加率が高かったのはいんげん豆等で、1846トン(同412トン増、29増)となった。国別の内訳は、第位が中国の1043トン、第位がタイの562トンであった。国産の寒波などの天候不良による生産遅れにより、中国の輸入量が増加したとみられる。

次いで増加率が高かったのはえだまめで、6320トン(同987トン増、19増)となった。国別の内訳は、第位が台湾の2671トン、第位がタイの1955トンであった。前月の輸入量が少なかったことによる出荷調整とみられる。

一方で減少率が高かったのはいちご、スイートコーンおよびばれいしょであった。いちごは1953トン (同573トン、 23減)となった。国別の内訳は、第位が中国の1057トン、第位がチリの380トンであった。在庫調整で輸入量が減少したとみられる。

スイートコーンは3452トン(同881トン減、20減)となった。国別の内訳は、第位が米国の2285トン、第位がタイの791トンであった。ばれいしょは28816トン(同6329トン減、18減)となった。国別の内訳は、第位が米国の21378トン、第位がベルギーの2897トンであった。スイートコーン、ばれいしょは前年月下旬の米国西海岸港湾関係労使交渉の暫定合意により、滞留荷が輸入されたことから、前年の輸入量が平年に比べ増加したことにより減少したとみられる。(表)。


生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、大きな変動のあった主要な品目の輸入量は、塩蔵等野菜のしょうがで3006トン(同1875トン増、166増)、酢調製野菜のしょうがで1362トン(同420トン減、45増)、にんじんジュースで1414トン(同1243トン減、47減)などであった。







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