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需給動向 2 (野菜情報 2015年5月号)


野菜の輸入動向(平成27年2月)

野菜需給部 調査情報部


【要約】

 2月の野菜輸入量は、生鮮野菜およびトマト加工品が前年より下回ったものの、それ以外の類別が前年を上回ったことから、前年並みの輸入量となった。

1 野菜の輸入動向

(1)平成27年2月(速報値)

 平成27年2月の野菜輸入量は、20万4141トン(前年同月比303トン増、0%)となった。生鮮野菜は前年より大幅に、トマト加工品はかなり下回ったものの、それ以外の類別が前年を大幅に上回ったことから、4カ月連続で前年を下回っていた輸入量は、前年並みとなった(表1)。

(2) 生鮮野菜

 生鮮野菜の輸入量は、たまねぎ、キャベツなど主要な品目を含む多くの品目で前年を下回ったことから、6カ月連続で前年を下回った。

 最も減少量の多い品目はたまねぎであり、2万4362トン(同4776トン減、16%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1万9578トン、第2位が米国の3386トンであった。北海道産の不作により輸入量が多かった前年に比べ、北海道産が順調な生育出荷となったことから、輸入量は前年を大幅に下回った。

 次いで減少量の多かったのはキャベツで、2166トン(同3964トン減、65%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の1862トン、第2位が韓国の304トンであった。国産が不作となり輸入量が多かった前年に比べ、今年は国産が順調な生育出荷となったことから前年を大幅に下回った。

 次いで減少量の多かったのは、にんじん及びかぶで、3588トン(同1905トン減、35%減)となった。国別の内訳は、第1位が中国の2587トン、第2位がベトナムの769トンであった。国産が順調な生育出荷となったことから前年を大幅に下回った。次いで減少量の多かったのは、ブロッコリーで、1031トン(同1825トン減、64%減)となった。国別の内訳は、第1位が米国の674トン、第2位が中国の195トンであった。米国西海岸港湾労使交渉の難航による荷役作業の遅延の影響により、輸入量が減少したとみられる。

 一方で増加した主な品目はかぼちゃであり、1万4775トン(同1925トン増、15%増)となった。国別の内訳は、第1位がニュージーランドの1万1622トン、第2位がメキシコの3154トンであった。メキシコから日本への輸出体制も整えられている中で、国産のかぼちゃが不作だったことにより、メキシコ産のかぼちゃの輸入量は前年を上回ったとみられる(表2)。

(3) 冷凍野菜等

 冷凍野菜の輸入量は、ばれいしょは前年を下回ったものの、そのほかの主要な品目の多くは前年を上回っていたことから、8カ月ぶりに前年を上回った。

 ばれいしょは2万2943トン(同2909トン減、11%減)となり、国別の内訳は、第1位が米国の1万6735トン、第2位がベルギーの1965トンであった。これは米国西海岸港湾労使交渉の影響およびファストフードにおける販売量の減少の影響を受けたため、前年を下回ったとみられる。

 一方で、増加した品目で最も増加量の多かったのはほうれんそうで、3880トン(同1219トン増、46%増)の輸入量となった。国別の内訳は、第1位が中国の3334トン、第2位が台湾の242トンであった。2月に入り、外食産業のメニュー変更などで業務用のニーズが高まり、前年を上回ったと考えられる。次いで増加量の多かったスイートコーンは4241トン(同996トン増、31%増)で、国別の内訳は第1位が米国の2854トン、第2位がタイの602トンであった。米国西海岸港湾の労使交渉難航による荷役作業の遅延のため、他国産に切り替える傾向があったが、労使交渉の暫定合意により、米国産の輸入量が労使交渉による荷役遅延の影響を受ける前の水準に回復してきたとみられることから、前年を大幅に上回った(表3)。

 生鮮野菜および冷凍野菜以外の類別において、増加した品目については、塩蔵等野菜のきゅうり及びガーキンが2075トン(同1123トン増、118%増)、その他の調整野菜のたけのこが、6577トン(同2203トン増、50%増)と大きく増加した。また、トマト加工品のトマトソースが1万1127トン(同9万8754トン減、90%減)と大幅に減少した。

2 中国の野菜生産動向等

にんじんの生産・価格・輸出動向

(1)生産動向

 中国のにんじんの主産地は山東さんとう省、河南かなん省、河北かほく省、福建ふっけん省、遼寧りょうねい省などで、輸出が多いのは、山東省、福建省である(図5)。

①山東省

 山東省は、中国全体の3割から4割を占める最大のにんじんの産地であり、同省で生産量が最も多いのは、濰坊いぼう市で、青島ちんたお市、東営とうえい市と続いている(図6)。

 同省では、2月下旬から3月上旬には種、6月上中旬に収穫する春にんじんと、7月下旬から8月上旬には種、10月中下旬に収穫する秋にんじんの2作型に分かれる。

 平成24年からの同省の作付面積の推移を見ると、25年は増加、26年は減少するなど、増減を繰り返している。同省農業庁によると、27年は、春にんじんのは種は終了し、秋にんじんの作付けは、春にんじんとほぼ同様の傾向が見られることから、同省の作付面積は、3万3350ヘクタールと前年より増加する見込みである(表4)。


②福建省

 福建省は、中国の南方地域に位置するにんじんの産地であり、同省でにんじんの生産量が多いのは泉州市、厦門市、漳州市である(図7)。同省では、秋にんじんが栽培されており、9月下旬から10月上旬には種、1月から3月に収穫される。

 同省農業庁によると、近年、作付面積は、ほぼ横ばいであるが、26年の作付面積6670ヘクタールのうち、主産地別では、泉州市2667ヘクタール、厦門市2000ヘクタール、漳州市1667ヘクタールで、泉州市が最多となっている。泉州市と漳州市はやや増加、厦門市は減少傾向である。また、同省のにんじんの産地は、平坦地でなく丘陵地が多い。


(2)価格動向

 にんじんの価格は、山東省、福建省とも、25年は前年の収穫量が少なかったことから、7月から9月は高値傾向、26年は、春節など需要期の影響で2月が高値となったものの、その後は安値傾向となり、27年は、供給量が潤沢なため、春節などの需要期を迎えても、安値傾向のままとなっている(表4、図8)。

(3)輸出動向

 26年の中国のにんじんの輸出量は、61万5500トンで、日本、韓国および東南アジアが主な輸出先となっている。福建省の大手輸出企業によると、近年は円安などの影響で、日本向けは減少し、韓国と東南アジア向けが増加している。26年の輸出比率は、韓国14.3%、タイ12.3%、マレーシア11.2%、日本10.6%であった。同年の日本向け輸出数量は6万5366トンとなっている。また、26年の日本への輸出金額は、2576万ドルで前年から減少した(図9)。

3  輸入動向


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