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需給動向 2 (野菜情報 2014年10月号)


野菜の輸入動向(平成26年7月分)

~たまねぎおよびごぼうが増加した生鮮野菜は
  
前年を上回るも、生鮮野菜以外は前年を下回る~

野菜需給部 調査情報部


1 平成26年7月(速報値)の動向

 平成26年7月の野菜輸入量は、22万6591トン(前年同月比98%)となった。
類別に見ると、

・「生鮮野菜」
・「冷凍野菜」
・「塩蔵等野菜」
・「乾燥野菜」
・「酢調製野菜」
・「トマト加工品」
・「その他調製野菜」
・「その他」

6万5627トン(同105%)
8万5118トン(同95%)
7427トン(同95%)
3152トン(同86%)
3615トン(同95%)
2万3079トン(同95%)
3万7115トン(同97%)
1458トン(同97%)

 

であった。

 生鮮野菜以外全ての類別で前年を下回ったことから、輸入量全体では前年をやや下回った(過去からの推移は、図1~4を参照)。

2 生鮮野菜の動向

 前年と比べて輸入量が増加した主な品目は、

・かぼちゃ
・ごぼう
・たまねぎ
・セルリー
・ばれいしょ

995トン(同257%)
4927トン(同131%)
2万7012トン(同119%)
1007トン(同112%)
3919トン(同111%)

 

などとなった。

 ごぼうは、国産の不作により春先以降価格が高値で推移していることに加え、中国産の作柄が回復して現地価格が安くなり、加工業務用向けの需要が高かったことから、前年を大幅に上回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は中国の4754トン、第2位は台湾の172トンであった。

 かぼちゃは、7月は従来であれば国産が中心となる時期であるが、国内の入荷量が少なく価格が高かったことから、前年を大幅に上回った。輸入量の内訳は、第1位は韓国の850トン、第2位はメキシコの145トンであった。なお、メキシコ産は終盤で少ないことから、韓国産が前年同月比で220%と倍増している。

 一方、輸入量が減少した主な品目では、

・にんにく
・ジャンボピーマン
・にんじん及びかぶ
・ブロッコリー
・メロン

1879トン(同97%)
3431トン(同95%)
6299トン(同85%)
3259トン(同81%)
1807トン(同75%)

 

であった。

 ブロッコリーは、米国産が高温の影響から作柄が悪く、日本向けの価格が高くなっていることや、国産も順調に増加していることから前年を大きく下回った。輸入は、全量米国産であった。

 生鮮野菜全体の輸入量は、全体の半数近くを占めるたまねぎが、この時期主産地の佐賀県産が、作付面積の減少などにより少なめの出荷量となったことから国産の価格が高値で推移したことに加え、中国産の作柄が順調で現地価格が安く、加工業務用向けに需要が高かったことから、前年を大きく上回る輸入量となり、全体でも11カ月連続で前年を上回った。

3 冷凍野菜等の動向

 前年同月と比べて輸入量が増加した品目は、

・いんげん豆等
・ブロッコリー

2379トン(同107%)
2984トン(同102%)

 

であった。

 一方、輸入量が減少した品目は、

・えんどう
・えだまめ
・ばれいしょ
・ほうれんそう等
・いちご
・さといも

1090トン(同97%)
9264トン(同97%)
3万2210トン(同94%)
2819トン(同90%)
2279トン(同87%)
2559トン(同80%)

 

となった。

 冷凍野菜の輸入量は、全体の4割を占めるばれいしょが、前年をかなり下回る輸入量となり、その他の主要品目でも前年同月を下回る輸入量となったことから、全体でも前年をやや下回った。

 その他の類別では、全ての類別が前年を下回っており、トマト加工品では前年同月を5%下回った。これは、その他のトマト加工品が9473トン(同103%)と増加したものの、トマトピューレ等関割が4029トン(同96%)、トマトピューレ等関割以外が8548トン(同92%)と、前年より減少したことが影響している。

4 中国の野菜生産動向等

(1)たまねぎの生産動向(山東省)

 山東省農業庁種植業管理処によると、平成25年の山東省たまねぎの作付面積は、前年と比べて30%の増加で、約65万ムー(約43万ヘクタール)となった。山東省の平均生産量である1ムー当たり4トン(6トン/10アール)で計算すると、26年のたまねぎ収穫量は260万トンになる見込みである。山東省は、たまねぎの栽培が幅広い地域で行われており、うち、濰坊いぼう済寧さいねい青島ちんたおに、比較的集中している。

 中国産たまねぎの収穫は、12月から翌年9月まで各主要産地のリレーで行われており、雲南省、福建省、四川省、山東省、内モンゴル、甘粛省の順番となっている。

 山東省におけるたまねぎの生育ステージは、9月中下旬には種し、11月上旬に定植し、その後、翌年の6月から7月まで収穫する。収穫後は、天日干しで表皮を乾燥させてから貯蔵する。

 山東省寿光市にある寿光農産品物流園によると、山東省のたまねぎ作付面積は25年に増加したため、26年の生産量は激増し、6月から7月まで集中的に出荷されたため、価格が著しく下落した。

(2)たまねぎの輸出動向

 中国のたまねぎの輸出地域は、主に山東省、雲南省、河南省および甘粛省である。日本向けのたまねぎの主産地は山東省濰坊である。

 26年上半期の対日輸出量は、日本の国内の生産量が少なかったこともあり、前年より50%増加したものの、生産量が非常に多かったため、輸出価格は対前年比40%下落した。

 中国寿光農産品物流園によると、山東省のたまねぎの収穫期の6月から7月は、日本向けにたまねぎが集中的に輸出される時期である。

(3)平成26年7月の残留農薬基準値超えたまねぎについて

 平成26年7月、厚生労働省が中国産のたまねぎをサンプリング検査したところ、日本国内ではたまねぎへの使用登録のないネオニコチノイド系農薬である「チアメキトサム」※の基準値超え(基準値:001ppm)が、2サンプル発覚した。そのため8月に、中国産たまねぎおよび同加工品を輸入する全業者に対し、食品衛生法に基づく検査命令が発出され、17サンプルで基準値超えが発覚した(8月期検査結果)。これらは、いずれも山東省産であった。

 これを受けて、中国海関(わが国の税関に相当)は、以下の対応を行っている。

①今後各業者が計画する日本向けたまねぎの輸出数量、通関数量および、通関後の日本側の検査結果について、速やかに把握する。未通関のたまねぎについては、チアメトキサム残留検査を実施し、日本側の基準値を超えた場合、即時回収するとともに、輸送中のリスクを制御できない貨物を回収する。

②たまねぎ以外の品目に対しても、栽培基地またその周辺における農薬の使用状況、および栽培基地が保管する常用農薬の使用状況の調査を行う。

 

※チアメキトサムはネオニコチノイド系の殺虫剤。日本国内では、商品名「アクタラ」(シンジェンタジャパン製)などの名称で広く流通し、アブラムシやハモグリバエなどへの殺虫剤として多くの品目で登録されているが、たまねぎについては未登録となっていることから、残留基準が0.01ppmとなっている。

資料:国际大蒜贸易网(中国蔬菜流通协会)


5  輸入動向


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