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需給動向 2 (野菜情報 2014年8月号)


野菜の輸入動向(平成26年5月分)

~前年9月から続くたまねぎの大幅増により、
  生鮮野菜は9カ月連続で前年を上回る~

野菜需給部 調査情報部


(1)平成26年5月(速報値)の動向

 平成26年5月の野菜輸入量は、24万2663トン(前年同月比100%)となった。類別に見ると、

・「生鮮野菜」
・「冷凍野菜」
・「塩蔵等野菜」
・「乾燥野菜」
・「酢調製野菜」
・「トマト加工品」
・「その他調製野菜」
・「その他」

7万4389トン(同110%)
8万3978トン(同99%)
9179トン(同95%)
3841トン(同102%)
3554トン(同99%)
2万8425トン(同90%)
3万7846トン(同95%)
1451トン(同88%)

 

であった。「生鮮野菜」および「乾燥野菜」を除く類別で前年並みか前年を下回ったものの、生鮮野菜が前年を大幅に上回ったことから、輸入量全体では前年並みとなった(過去からの推移は、図1~4を参照)。

(2)生鮮野菜の動向

 前年同月と比べて輸入量が増加した品目は、

・たまねぎ
・セルリー
・ごぼう
・キャベツ
・にんにく

2万7405トン(同159%)
1068トン(同131%)
3481トン(同119%)
2442トン(同116%)
1683トン(同110%)

 

などとなった。

 セルリーは、前年はアメリカ産が寒波の影響により不作となり、輸入量が少なかったが、今年は作柄も順調であったことから、前年を大幅に上回る輸入量となった。輸入量の内訳は、全量アメリカであった。

 キャベツは、中国産の作柄が順調で、現地価格が安く、加工・業務用向けに価格面でメリットがあったことから、前年を上回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は中国の1812トン、第2位は韓国の568トン、第3位は台湾の62トンであった。

 にんにくは、前年は中国産が不作だったことに加え、中国国内の需要増により価格が高騰したが、本年は作柄も順調で価格が落ち着いて推移していることから、前年を上回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は中国の1657トン、第2位はスペインの14トン、第3位はアメリカの11トンであった。
 一方、輸入量が減少した主な品目では、

・かぼちゃ
・しょうが
・にんじん及びかぶ
・ブロッコリー

1万803トン(同75%)
1217トン(同77%)
5430トン(同88%)
3892トン(同90%)

 

であった。

 生鮮野菜全体の輸入量は、全体の4割近くを占めるたまねぎが、前月同様に前年を大幅に上回る輸入量となり、前年9月から大幅増が続いていることから、9カ月連続で前年を上回った。

(3)冷凍野菜等の動向

 前年同月と比べて輸入量が増加した品目は、

・いちご
・ブロッコリー
・ばれいしょ

2876トン(同132%)
3379トン(同117%)
3万2396トン(同102%)

 

であった。

 一方、輸入量が減少した品目は、

・いんげん豆等
・ごぼう
・えんどう
・スイートコーン
・さといも
・ほうれんそう等

1575トン(同68%)
519トン(同70%)
1185トン(同75%)
3321トン(同81%)
2550トン(同85%)
3487トン(同96%)

 

となった。

 冷凍野菜の輸入量は、全体の4割近くを占めるばれいしょが、わずかに前年を上回ったものの、多くの主要品目で前年同月を下回る輸入量となったことから、2ヵ月連続で前年をわずかに下回った。

 その他の類別ではトマト加工品が前年同月を10%下回った。これは、ホールやカットのトマト缶詰等の減少によりその他のトマト加工品が9452トン(同73%)と、前年より大幅に減少したことが影響している。

(4)中国の野菜生産動向等

 中国では、ばれいしょは消費量も多く、主要な品目である。5月から7月は、ばれいしょの出回る時期であるが、今年の春は、気温が高かったため、平年より10日早い出荷となった。前年は国内のばれいしょの価格が高かった(表1)ため、生産者は今年の栽培面積を増やしており、山東省、河南省、江蘇省および湖北省の4省の生産量は、前年より15%以上増加すると業界専門家は見ている。

  4月末に、新ばれいしょが出荷されると、価格が下落傾向となった。原因は、供給量の過多と野菜全体が安値傾向にあることが考えられる。出荷が早いものは、ハウス栽培であり、その後、マルチフィルムを使用した露地栽培のものに移行するが、出荷量が増加したため、価格がさらに下落した(図5)。

  ばれいしょの生産コストは、主産地の安徽省阜陽を例とすると、1ムー(1ムー=666.7平方メートル)当たり1200元(1万9944円)で、単収は2000キログラムである(種、化学肥料、マルチフィルムおよび農地の賃料など。人件費を除く。)。5月の農家の庭先価格が0.8元(13円)/キログラムなので、1ムー当たりの売上は1600元(2万6592円)になり、生産コスト1200元(1万9944円)を引くと、収益は、わずか400元(6648円)である。また、甘粛省農牧業庁農業信息中心の調査によると、同省ばれいしょ主産地においても、生産者の収益性は、安徽省阜陽とほぼ一致しているとのことである。

  農家の庭先価格と卸売市場価格に、約2倍以上の差が存在していることが特徴であり、生産者が最も弱い立場となっている。

注:1元は16.62円(2014年6月末日TTS相場)

(5) 輸入動向


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