野菜需給部
平成25年11月の野菜輸入量は、22万4647トン(前年同月比95%)となった。類別に見ると、「生鮮野菜」は6万8884トン(同109%)、「冷凍野菜」は8万477トン(同93%)、「塩蔵等野菜」は8,370トン(同78%)、「乾燥野菜」は3,700トン(同89%)、「酢調製野菜」は3,386トン(同90%)、「トマト加工品」は1万9777トン(同77%)、「その他調製野菜」は3万7764トン(同94%)、「その他」は2,289トン(同85%)であった。生鮮野菜は前年を上回る輸入量となったものの、その他の類別が前年を大幅に下回ったことから、輸入量全体では前年を下回った(過去からの推移は、図1~4を参照)。
輸入量が増加した主な品目は、結球キャベツ2,406トン(前年同月比517%)、結球レタス498トン(同368%)、にんじん及びかぶ6,720トン(同136%)、たまねぎ3万1006トン(同127%)、ねぎ4,725トン(同105%)、トマト862トン(同101%)等となった。
キャベツは、主産地の千葉県産等が、定植後の天候不順により生育が遅れ、気温の低下により肥大が進まなかったことから、少なめの入荷量となり、輸入量が前年を大幅に上回った。近年、キャベツの輸入が増えるのは1月からであるが、今年は、本来なら豊富なはずの11月の国産が品薄高となったことから、加工業務用向けとして値ごろ感のある中国産への需要が高まった。輸入量の内訳は、第1位は中国の2,337トン、第2位は韓国の69トンであった。
にんじん及びかぶは、主産地の千葉県産が、夏場の高温と生育時の少雨で作柄不良がみられたところに、台風による冠水の影響もあり、少なめの入荷量となったことから、前年を上回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は中国の6,638トン、第2位はオーストラリアの68トン、第3位は米国の13トンであった。
一方、輸入量が減少した主な品目では、ブロッコリー1,587トン(前年同月比63%)、かぼちゃ4,649トン(同63%)、ジャンボピーマン2,794トン(同79%)、しょうが1,023トン(同86%)、アスパラガス1,271トン(同89%)、にんにく1,351トン(同95%)、ごぼう4,089トン(同99%)であった。
かぼちゃは、ニューカレドニア産が降雨続きのため生育が遅れたことに加え、円安の影響にもあり、前年を下回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位はニューカレドニアの2,463トン、第2位はメキシコの1,656トン、第3位はトンガの528トンであった。
ジャンボピーマンは、韓国産が10月に前進出荷し、作型が切替る11月は寒波の影響で出方が鈍ったことに加えて、昨年の輸入量が多かった反動もあり、前年を下回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は韓国の2,178トン、第2位はニュージーランドの575トン、第3位はオランダの41トンであった。
生鮮野菜全体の輸入量は、国産が豊作で輸入量が少なかった前年を3ヶ月連続で上回った。
輸入量が増加した品目は、えんどう1,029トン(前年同月比122%)、さといも4,589トン(同114%)、ほうれんそう等3,175トン(同111%)であった。一方、輸入量が減少した品目は、スイートコーン3,084トン(同83%)、ばれいしょ3万637トン(同84%)、いちご2,907トン(同86%)、えだまめ4,085トン(同92%)、ブロッコリー3,065トン(同97%)、ごぼう754トン(同99%)、いんげん豆等2,040トン(同99%)となった。前年同月は、輸入量の4割を占めるばれいしょが輸入を大幅に伸ばしていたのに対し、今年はファストフードの売上げが減少していることもあり、同84パーセントと大幅に減少していることと、円安により輸入単価が上昇していることから、冷凍野菜全体の輸入量が減少していると思われる。
その他の類別で増加した主な品目は、塩蔵等野菜のしょうが1,865トン(前年同月比118%)、乾燥野菜のしいたけ517トン(同101%)、トマト加工品のトマトソース77トン(同163%)、その他調製野菜のにんじんジュース4,261トン(同104%)と増加している。