野菜需給部
平成25年5月の野菜輸入量は、前年同月比92%の243,315トンとなった。類別に見ると、「生鮮野菜」は同78%の67,807トン、「冷凍野菜」は同100%の85,223トン、「塩蔵等野菜」は同81%の9,662トン、「乾燥野菜」は同81%の3,778トン、「酢調製野菜」は同106%の3,606トン、「トマト加工品」は同105%の31,711トン、「その他調製野菜」は同100%の39,877トン、「その他」は同125%の1,652トンであった。酢調整野菜、トマト加工品及びその他は前年を上回ったものの、生鮮野菜、塩蔵等野菜及び乾燥野菜が前年を下回ったことから、輸入量全体では6ヵ月連続で前年を下回った(過去からの推移は、図1~4を参照)。
輸入量が増加した主な品目は、トマトが前年同月比136%の551トン、メロンが同115%の5,001トン、ねぎが同107%の4,212トン等であった。
トマトは、551トンと量的には少ないが、ファストフード等のサンドウィッチ用にゼリー部分の少ないトマトが輸入されていること等から、輸入量が前年を大きく上回った。輸入量の内訳は、第1位は韓国の273トン、第2位はアメリカの190トン、第3位はカナダの71トンであった。
メロンは、メキシコ産が豊作となったことから、前年を上回った。輸入量の内訳は、第1位はメキシコの4,904トン、第2位は韓国の97トンであった。
一方、輸入量が減少した主な品目では、結球キャベツが前年同月比60%の2,109トン、たまねぎが同62%の17,267トン、かぼちゃが同86%の14,384トン、にんじん及びかぶが同86%の6,200トン、ブロッコリーが同86%の4,330トン、にんにくが同88%の1,533トン、ごぼうが同96%の2,917トン、しょうがが同97%の1,582トン、ジャンボピーマンが同97%の3,194トンであった。
結球キャベツは、主産地の千葉県産及び神奈川県産が潤沢な出回りとなったことに加えて、昨年が冬場の低温等のため春先に品薄となり、この時期の輸入量が多かった反動から前年を大幅に下回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位は中国の1,516トン、第2位は台湾の428トン、第3位は韓国の166トンであった。
かぼちゃは、終盤のニュージーランド産が不作で切り上りが早まったため、前年を大幅に下回る輸入量となった。輸入量の内訳は、第1位はメキシコの12,198トン、第2位はニュージーランドの2,186トン、第3位は韓国の1トンであった。
生鮮野菜全体の輸入量は、国産野菜の潤沢な出回りにより価格が例年を下回って推移し、一番輸入量の多いたまねぎが引き続き大幅に減少していることから、9ヵ月連続で前年を下回った。
輸入量が増加した主な品目は、えんどうが前年同月比132%の1,582トン、いちごが同126%の2,185トン、いんげん豆等が同118%の2,324トン、ほうれんそう等が同116%の3,632トン、ごぼうが同113%の741トンであった。一方、輸入量が減少した主な品目は、ブロッコリーが同79%の2,893トン、さといもが同96%の2,985トン、ばれいしょが同97%の31,708トン、えだまめが同98%の7,885トン、スイートコーンが同99%の4,115トンとなった。冷凍野菜は全体的に輸入単価は前年同月より上回っているものの、輸入量は同100%で、多かった前年並みとなり、高い水準を維持している。主に調理用素材として使われるえんどう、いんげん豆等及びほうれんそう等は、自然解凍商品等の冷凍技術の進歩により利便性が向上していることから、輸入量を伸ばしているものと思われる。
その他の類別では、塩蔵等野菜のれんこんが前年同月比114%の1,096トン、乾燥野菜のかんぴょうが同111%の159トン、酢調製野菜のしょうがが同104%の1,798トン、トマト加工品のピューレ等関税割当以外が同110%の10,632トン、その他調製野菜のにんじんジュースが同146%の4,841トン、その他のかんしょ(生鮮・乾燥)が同155%の951トンと増加している。