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需給動向 3 (野菜情報 2013年3月号)


野菜の輸入動向(平成24年12月)

~野菜全体の輸入量は前年より4%減少するも、冷凍野菜の輸入量は増加が止まらず過去最高となる~

野菜需給部


(1)平成24年12月(速報値)の動向

 平成24年12月の野菜輸入量は、前年同月比96%の239,526トンとなった。類別にみると、「生鮮野菜」は同90%の72,281トン、「冷凍野菜」は同104%の92,011トン、「塩蔵等野菜」は同77%の8,623トン、「乾燥野菜」は同110%の4,620トン、「酢調製野菜」は同104%の3,467トン、「トマト加工品」は同99%の18,895トン、「その他調製野菜」は同93%の37,255トン、「その他」は同120%の2,374トンであった。冷凍野菜、乾燥野菜、酢調整野菜およびその他は前年を上回ったものの、生鮮野菜、塩蔵等野菜、トマト加工品およびその他調整野菜が前年を下回ったことから、輸入量全体でも前年を下回った(過去からの推移は、図1、2、3を参照)。

■ 生鮮野菜の動向

 輸入量が増加した主な品目は、結球レタスが前年同月比325%の1,392トン、ブロッコリーが同289%の4,127トン、いちごが同212%の134トン、トマトが同198%の671トン、セルリーが同127%の652トン、にんじん及びかぶが同112%の5,111トン、ねぎが同108%の4,631トン、ジャンボピーマンが同104%の2,484トンなどであった。
 結球レタスは、主産地である静岡県産および兵庫県産が低温などの影響により小玉傾向、少なめの入荷量となったことに加え、クリスマスのサラダ需要などが堅調だったことから、輸入量が前年を大幅に上回った。輸入量の内訳は、第1位は台湾の1,001トン、第2位はアメリカの363トン、第3位は中国の28トンであった。
 ブロッコリーは、昨年が国産の供給が潤沢で輸入量が少なかったことに加え、今年は主産地である愛知県産が低温による生育遅れの影響で少なめの入荷量となったことから、輸入量が前年を大きく上回った。輸入量の内訳は、第1位はアメリカの3,274トン、第2位は中国の791トンであった。
 ねぎは、主産地である千葉県産が細物中心で少なめの出荷量となったことに加え、年末にかけて業務用需要も活発だったことから、輸入量が前年を上回った。輸入量の内訳は、第1位は中国の4,623トン、第2位はベトナムの8トンであった。
 なお、輸入量が減少した主な品目では、さといもが同46%の828トン、しょうがが同70%の1,091トン、たまねぎが同72%の21,814トン、ごぼうが同84%の4,037トン、メロンが同86%の1,938トン、にんにくが同87%の1,569トン、結球キャベツが同90%の1,272トン、かぼちゃが同95%の16,270トンなどであった。

■ 冷凍野菜等の動向

 輸入量が増加した品目は、ほうれんそう等が前年同月比130%の4,369トン、えんどうが同129%の1,072トン、いんげん豆等が同114%の2,717トン、いちごが同114%の2,337トン、ばれいしょが同104%の37,016トン、さといもが同104%の4,481トン、ブロッコリーが同102%の3,419トンであった。一方、輸入量が減少した品目は、スイートコーンが同87%の3,715トン、えだまめが同98%の4,338トンであった。冷凍野菜の4割を占めるばれいしょは、ファストフードやコンビニなどの業務用需要が引き続き堅調で、3ヵ月連続で前年同月を上回り冷凍野菜の増加を牽引している。冷凍野菜全体の輸入量は、低価格志向の影響もあり過去最高の輸入量となり、高い水準を維持している。
 その他の類別では、乾燥野菜のたまねぎが同138%の606トン、酢調整野菜のしょうがが同113%の1,757トン、トマト加工品のピューレ等関税割当以外が同144%の8,607トン、その他調整野菜の野菜ジュースが同133%の371トン、その他のかんしょ(生鮮・乾燥)が同117%の1,535トンと増加している。

(2)平成24年の輸入動向

 平成24年の年間輸入量は、生鮮野菜が前年比103%の946,931トン、冷凍野菜が同105%の970,968トン、塩蔵等野菜が同102%の108,905トン、乾燥野菜が同100%の45,941トン、酢調整野菜が同108%の40,307トン、トマト加工品が同115%の269,954トン、その他調整野菜が同103%の449,658トン、その他が同111%の23,936トンとなり、乾燥野菜を除くすべての類別で前年を上回った。
 全体でも同105%の2,856,601トンと、3年連続の増加となり、過去2番目の輸入量となった。

■ 輸入動向


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