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需給動向 1


東京都・大阪市中央卸売市場の需給動向(2011年4月)

~好天により入荷量は増加、価格は大幅高の前年を大きく下回る~

野菜需給部 調査情報部


(1) 4月の気象概況

 4月は、月前半は冷涼な高気圧に覆われ、晴れる日が多かった。月後半になると寒気が南下した影響により、西日本を中心に気温が著しく低下した。
 また、高気圧と低気圧が交互に通過して気圧の谷となり、大気の状態が不安定だったため、局地的に激しい雨や雷雨、竜巻も見られた。
 気温は、上旬は全国的に平年並みとなった。中旬は西日本を中心に特に低く、北・東日本では平年並みだった。下旬になると全国的に低くなり、引き続き西日本においては特に低かった。
 降水量は、上旬は全国的に少なく、太平洋側で特に少なかった。中旬は東日本太平洋側、西日本で少なく、そのほかの地域で平年並みとなった。下旬は局地的な大雨などの影響で北日本と東日本で多く、西日本では平年並みとなった。
 日照時間は、上旬は晴れる日が多かったため全国的に多く、中旬も前半まではほぼ全国的に多かったが、後半から月の下旬にかけては大気の状態が不安定であった影響から、日本海側を中心に少なかった。一方、西日本太平洋側では多く、東日本太平洋側で平年並みとなった。

(2)東京都中央卸売市場

 4月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が13万3千トン、前年同月比109.1%、価格はキログラム当たり210円、同72.7%であった。
 入荷量は、月を通してトマト、ピーマン、きゅうりなど果菜類で、少なかった前年に比べ大幅増となったほか、だいこん、はくさいなど多くの品目で前年を上回って推移した。
 中旬以降は、キャベツ、レタスなどで入荷増となり、下旬は北海道産の不作によりこれまで少なかったたまねぎ、ばれいしょは、九州産の入荷量が増加したことから、前年を上回った。
 一部地域において出荷制限指示が出されたほうれんそうは、上中旬は前年を下回ったものの、下旬にはほとんどの地域で出荷制限が解除となったことから前年を上回った。
 価格は、天候が概ね良好であったことから、果菜類、葉茎菜類を中心に入荷量増となり、春先の低温などにより大幅高となった前年を大きく下回って推移した。
 品目別には次のとおり。

東京都中央卸売市場の動向(4月速報)

注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」

指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(18~22年)の旬別価格の平均値である。

資料:

東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」

【5月上旬の動向】
 価格は、にんじん、ばれいしょ、たまねぎなどの品目で平年を上回ったものの、全般的に平年を下回り、依然として低迷している。

(3)大阪市中央卸売市場

 4月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は3万9千トン、前年同月比110.3%、価格はキログラム当たり208円、同78.2%であった。
 入荷量は、上旬は果菜類を中心に前年を大きく上回り、中旬はばれいしょを除く多くの品目で前年を大きく上回り、下旬においても引き続き多くの品目で前年を大きく上回った。一方、さといもは月を通じて前年を大きく下回って推移した。
 価格は、にんじんは上旬、中旬において前年をかなり大きく上回ったものの、下旬には一転して前年を下回った。その他の品目は、さといも、ばれいしょ以外の品目においては月計で前年を大きく下回って推移した。
 品目別には次のとおり。

大阪市中央卸売市場の動向(2月速報)

注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査

指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(18~22年)の旬別価格の平均値である。

資料:

農林水産省青果物卸売市場調査


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