野菜需給部 調査情報部
12月の気象は、上旬は東・西日本では晴天日が多かったが、北日本では低気圧などの影響により曇りや雨(雪)の日が多かった。中旬は低気圧が短い周期で通過し、全国的に曇りや雨(雪)となる日が多く、一時的に強い寒気の影響を受けた。下旬には低気圧が本州の南岸沿いを北上したことから、全国的に天気が崩れた。その後、冬型の気圧配置が続き、日本海側で雪や雨、太平洋側では晴れる日が多かった。旬の後半には、次々と強い寒気が南下し、北・西日本日本海側を中心に大雪となった。
気温は、上旬はほぼ全国的に平年を上回り、中旬は東・西日本で平年を上回った。下旬は西日本などで下回り、北日本では上回った。
降水量は、上旬は北・東日本太平洋側や西日本で平年を上回り、中旬以降は一部地域を除き全国的に平年を上回った。
日照時間は、上旬は東・西日本を中心に平年を上回り、北日本太平洋側で下回った。中旬は西日本、北・東日本太平洋側で下回り、下旬は北日本太平洋側、東日本日本海側や西日本において平年を下回った。
12月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が13万3千トン、前年同月比95.3%、価格はキログラム当たり212円、同101.5%であった。
入荷量は、上、中旬は、レタス、ピーマン、だいこんなどの品目で前年を上回ったものの、多くの品目で前年を下回った。下旬は、レタス、ほうれんそうで前年を上回り、なす、トマトは下回った。たまねぎは月を通して前年を下回った。
そうした入荷状況を反映して、価格は、上旬はレタス、ピーマンなどの品目で前年を下回り、キャベツ、はくさい、にんじんなどで大幅に上回った。中旬はレタス、ピーマン、ほうれんそうなどを除き多くの品目で前年を上回って推移した。下旬は、ピーマン、レタス、だいこんなどで前年を下回り、にんじん、はくさい、なすなどの品目で前年を上回って推移した。
品目別には次のとおり。
東京都中央卸売市場の動向(12月速報)
注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
【1月上旬の動向】
価格は、だいこん、ピーマン、レタスなどで平年を下回り、低温や日照不足の影響により、トマト、にんじんなどで上回った。
全般的には12月下旬より価格は上向いたが、平年を下回った。
12月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万7千トン、前年同月比94.1%、価格はキログラム当たり203円、同103.0%であった。
入荷量は、ほうれんそう、レタスにおいてすべての旬で前年を上回り、キャベツ、なす、トマト、さといも、たまねぎにおいては前年を下回った。
価格は、入荷量の多かったほうれんそう、レタス、ピーマンなどにおいてすべての旬で前年を下回り、入荷量の少なかったトマト、さといも、たまねぎなど多くの品目において前年を上回ったが、旬を追うごとに多くの品目で落ち着いた。
品目別には次のとおり。
大阪市中央卸売市場の動向(12月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。
資料:
農林水産省青果物卸売市場調査