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需給動向 1


東京都・大阪市中央卸売市場の需給動向(2010年11月)

~天候不順などの影響から入荷量は減少   
   価格は高値となるも下旬にかけて落ち着く~

野菜需給部 調査情報部


(1) 11月の気象概況

 11月の気象は、上旬は西日本を中心に晴天となる日が多かった一方で、北日本などでは低気圧などの影響により曇雨天となる日が多かった。また、比較的強い寒気が流れ込み、東日本以西で気温は平年を下回った。中旬以降はほぼ全国的に周期的に天気は変化し、下旬には一時的に寒気が流れ込むこともあった。
 気温は、上旬は北日本を除き平年を下回り、中旬は全国的に平年並となった。下旬はほぼ全国的に平年より高かった。
 降水量は、上旬は北・東日本日本海側を中心に多かった。中旬は、一部地域を除き、北日本を中心に少なかった。下旬は東・西日本太平洋側で多く、東日本日本海側で少なかった。
 日照時間は、上旬は北日本を中心に少なく、西日本などでは多かった。中旬以降は東・西日本太平洋側などを除き、ほぼ全国的に多かった。

(2) 東京都中央卸売市場

 11月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万1千トン、前年同月比94.3%、価格はキログラム当たり252円、同138.4%であった。
 入荷量は、上旬は、多くの品目で前年を下回ったのに対し、中旬は、はくさい、きゅうり、ばれいしょなどの土物類で上回ったものの、トマトなどで前年を下回った。下旬は、きゅうり、トマトは前年を上回ったものの、にんじん、キャベツ、ねぎは前年を下回った。
 そうした入荷状況を反映して、価格は、上旬はピーマンを除く多くの品目で前年を上回り、特にキャベツ、だいこんは大幅に上回った。中旬も前年を上回って推移し、下旬は、きゅうり、なすなどで前年を下回ったものの、多くの品目で前年を上回り、特にキャベツ、はくさいは、月を通して高値で推移した。
 品目別には次のとおり。

東京都中央卸売市場の動向(11月速報)

注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」

指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」

【12月上旬の動向】
 価格は、10月下旬からの高騰以降、後続産地の入荷量が増えたことから、たまねぎなどを除き、多くの品目で下落傾向にある。

(3)大阪市中央卸売市場

 11月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万5千トン、前年同月比93.6%、価格はキログラム当たり236円、同134.9%であった。
 入荷量は、上旬はトマト、だいこん、きゅうりなどの多くの品目において前年を大幅に下回り、中、下旬はいくつかの品目において前年を上回る入荷が見られたものの、ねぎなどは前年を下回った。キャベツは全旬において前年を下回った。
 価格は、多くの品目で月を通じて前年を上回り、特にキャベツは、全旬とも前年の3倍以上の価格の推移であった。
 品目別には次のとおり。

(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)

大阪市中央卸売市場の動向(11月速報)

注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査

指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

農林水産省青果物卸売市場調査


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