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需給動向 1


東京都・大阪市中央卸売市場の需給動向

~厳しい残暑や少雨の影響から入荷量は増えず、価格は前年同月比125.9%と前年を上回る~

野菜需給部 調査情報部


(1) 9月の気象概況

 9月の気象は、上、中旬は太平洋高気圧が日本の南側で強く、東日本・西日本では晴れて暑い日が多かった。また、台風9号などの影響から一部では大雨となるところもあった。下旬は、太平洋高気圧が弱まり秋雨前線が本州の南岸に南下したことから、北日本から西日本にかけて大雨となり、北日本・東日本を中心に、気温の低下が顕著となった。
 気温は、上、中旬は全国的に平年より高く、下旬は西日本などで平年より高かったものの、北日本では低かった。
 降水量は、上旬は北・西日本太平洋側で少なく、中旬は東日本日本海側でかなり多く、下旬は東日本と北・西日本日本海側で多かった。日照時間は、上、中旬は一部地域を除き、全国的に多かった。下旬は北・東日本で日本海側を中心に少なかった。

(2) 東京都中央卸売市場

 9月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万6千トン、前年同月比90.6%、価格はキログラム当たり259円、同125.9%であった。
 入荷量は、上旬は、ほうれんそう、ねぎ、だいこん、にんじんなどで前年を下回り、中旬は、はくさいなどを除き多くの品目で前年を下回った。下旬は、ほうれんそう、ねぎなどの葉茎菜類、トマト、きゅうりなどの果菜類を中心に前年を下回った。
 価格は、上旬はだいこん、キャベツなどの品目で前年を下回ったものの、上げ基調の推移となり、ほうれんそう、ねぎ、にんじんなどの品目では前年を上回った。中、下旬は、多くの品目で前年を上回った。
 品目別には次のとおり。

東京都中央卸売市場の動向(9月速報)

注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」

指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」

【10月上旬の動向】
 価格は、夏秋ものが早めに切り上がり、後続産地も猛暑などの影響で生育が遅れたことから、出荷の谷間が生じ、レタス、トマト、ピーマンなど多くの品目で高値となった。

(3)大阪市中央卸売市場

 9月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万4千トン、前年同月比89%(平年比93%)、価格はキログラム当たり257円、同126%(平年比120%)であった。
 入荷量は、上旬はほうれんそう、はくさいなどで前年を大幅に下回り、中旬はほうれんそうに加えて、にんじん、ねぎ、果菜類など、下旬はだいこん、果菜類などでそれぞれ前年の入荷量を大幅に下回った。なお、だいこん、はくさい、ほうれんそう、なす、トマトは、すべての旬において前年を下回った。
 価格は、にんじん、ねぎ、ほうれんそう、レタス、きゅうり、トマト、ピーマン、ばれいしょが、すべての旬において前年を上回った。
 品目別には次のとおり。

(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)

大阪市中央卸売市場の動向(9月速報)

注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査

指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

農林水産省青果物卸売市場調査


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