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需給動向 1


東京都・大阪市中央卸売市場の需給動向

~例年にない猛暑の影響から入荷量は増えず、価格は平年を上回って推移~

野菜需給部 調査情報部


(1) 8月の気象概況

 8月の気象は、北海道や東北の日本海側では月を通して前線の影響から曇雨天となる日が多かったが、それ以外の地域では太平洋高気圧に覆われ、晴天で暑い日が多かった。中旬には台風4号の影響からほぼ全国的に天候が崩れた。
 気温は、月を通して全国的に平年よりかなり高かった。
 降水量は、上旬は東北、中国地方を中心に少なく、中旬は北海道、東北などで多かった。下旬は北海道の一部を除き、ほぼ全国的に少なかった。
 日照時間は、上旬は全国的に平年並となり、中旬は北日本や西日本太平洋側で多く、東日本日本海側で少なかった。下旬は北海道などを除きほぼ全国的に多かった。

(2) 東京都中央卸売市場

 8月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万3千トン、前年同月比100%(平年比97%)、価格はキログラム当たり245円、同96.4%(平年比111%)であった。
 入荷量は、上旬は、はくさい、ばれいしょ類を除く多くの品目で前年を下回り、中旬以降は、なす、レタス等の品目で前年を上回った。にんじんやほうれんそうは、月を通して前年を下回った。価格は、上、中旬は、だいこん、なすなどの果菜類を多くの品目で前年を下回った。下旬は、トマト、ばれいしょなどの品目で前年を上回り、なす、キャベツ、たまねぎ等の品目で前年を下回った。にんじんやほうれんそうは、月を通して前年を上回った。
 品目別には次のとおり。

東京都中央卸売市場の動向(8月速報)

注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」

指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」

【9月上旬の動向】
 価格は、猛暑の影響でトマト、にんじん、ほうれんそうで高値推移となったが、8月下旬に比べるとやや落ち着いた。

(3)大阪市中央卸売市場

 8月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万4千トン、前年同月比100%(平年比97%)、価格はキログラム当たり241円、同97%(平年比108%)であった。
入荷量は、上旬はレタス、なす、たまねぎなどで前年を下回り、中旬はほうれんそう、レタスで前年を上回ったものの、にんじん、トマト、ばれいしょが大幅に前年を下回った。下旬はキャベツ、レタス、トマトで前年を大幅に上回った。月を通してきゅうりは前年を上回り、にんじん、ばれいしょは前年を下回った。価格は、にんじん、ねぎは月を通して前年を上回り、なすは前年を下回った。たまねぎは、入荷量も価格も前年を下回って推移した。
 品目別には次のとおり。

(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)

大阪市中央卸売市場の動向(8月速報)

注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査

指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場

※クリックすると拡大します。

(単位:円/kg)

注  :

平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。

資料:

農林水産省青果物卸売市場調査


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