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需給動向


中国の品目別野菜輸出・価格動向(2010年6月)
~高値品目の輸出量が減少傾向~

調査情報部



品目別野菜輸出状況

1. たまねぎ ~前月より下落も引き続き高値傾向~

 6月の輸出量は、前年同月比99%の64,344トンであった。日本向けの輸出量は同113%の28,018トン、タイ向け輸出量は同231%の3,522トン、マレーシア向け輸出量は同117%の2,506トンと増加したが、ロシア向け輸出量は同74%の12,356トン、ベトナム向け輸出量は同82%の11,067トンと減少した。
 また、6月の輸出価格は、同117%のキログラム当たり28円と上昇し、日本向けも、同108%の28円と高値となっている。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比99%と減少しているが、日本向けは、前年同期比135%と増加している。
 輸出価格は同126%のキログラム当たり34円と上昇した。

表1 中国のたまねぎ輸出状況

資料:Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータより作成
注 :中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
(以下、表2~表7において同じ)

2. にんにく ~続く供給不足~

 6月の輸出量は、前年同月比85%の94,372トンであった。ベトナム向け輸出量は同131%の17,857トンと増加したが、マレーシア向けの輸出量は同65%の6,378トン、バングラディシュ向けの輸出量は同30%の3,058トン、ブラジル向けの輸出量は同33%の2,735トンと大幅に減少した。また、日本向けの輸出量についても、同68%の819トンと減少した。
 6月の輸出価格は、同267%のキログラム当たり120円と引き続き上昇した。日本向けも、同204%の153円と大幅に上昇している。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比76%と減少し、輸出価格は、同355%のキログラム当たり117円と大幅に上回った。また、日本向けは同228%のキログラム当たり146円と上昇している。

表2 中国のにんにく輸出状況

3. ねぎ ~日本向け輸出が増加~

 6月の輸出量は、前年同月比119%の3,662トンであった。主要な輸出先国である日本向けの輸出量は、同118%の3,575トンと増加している。
 6月の輸出価格は、前年同月比81%のキログラム当たり76円と下回った。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比153%の19,486トンと増加し、輸出価格は、前年同月比92%のキログラム当たり77円と下回っている。日本向けも前年同期比91%のキログラム当たり78円と同様に推移している。

表3 中国のねぎ輸出状況

4. にんじん ~日本向け輸出量が大幅に増加~

 6月の輸出量は、前年同月比122%の47,017トンであった。日本向けの輸出量は同218%の4,356トン、ロシア向けは同160%の5,049トン、アラブ首長国連邦向けは同159%の4,069トン、インドネシア向けは同167%の3,525トンと増加した。
 6月の輸出価格は、同80%のキログラム当たり32円と下回った。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比106%の197,723トンと増加し、日本向けも同142%の16,455トンと増加している。輸出価格は、同103%のキログラム当たり39円と上回った。日本向けは同88%のキログラム当たり44円と下回った。

表4 中国のにんじん輸出状況

5. しいたけ ~日本、米国向け輸出は減少も他国向けが増加~

 6月の輸出量は、前年同月比116%の953トンであった。日本向け輸出量は同92%の147トン、米国向け輸出量は同81%の288トンと減少したが、マレーシア向けは同207%の201トン、韓国向けは同258%の111トン、ニュージーランド向けは同172%の62トンと増加した。
 6月の輸出価格は、前年並みのキログラム当たり299円であった。日本向けは、同129%のキログラム当たり286円と上回った。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比134%と増加し、輸出価格は、同104%のキログラム当たり279円と上回った。

表5 中国のしいたけ輸出状況

6. しょうが ~アセアン向け輸出量の減少~

 6月の輸出量は、前年同月比92%の28,956トンであった。アラブ首長国連邦向けは同70%の1,176トン、ベトナム向けは同39%の643トン、ネパール向けは同42%の524トンと減少したことが全体の減少につながっている。また、日本向けも同97%の3,784トンと減少している。
 6月の輸出価格は、同168%のキログラム当たり126円と大幅に上昇している。また、日本向けも、同115%のキログラム当たり145円と上昇した。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同月比80%の151,809トンと減少し、日本向けも同89%の22,712トンと減少した。輸出価格は、同176%のキログラム当たり120円と大幅に上回った。日本向けも同124%のキログラム当たり136円と上回った。

表6 中国のしょうが輸出状況

注:しょうがの輸出データには調整品が含まれていると見られる

7. 冷凍ほうれんそう ~日本向け輸出量が大幅に増加~

 6月の輸出量は、前年同月比134%の4,147トンであった。日本向けの輸出量は同193%の1,993トンと増加したことが全体の増加につながっている。
 6月の輸出価格は、キログラム当たり81円と前年並みで推移している。また、日本向けは、同94%のキログラム当たり106円と下回った。
 1月~6月の累計の輸出量は、前年同期比117%と増加し、輸出価格は、同95%のキログラム当たり80円と下回った。日本向けは、同102%のキログラム当たり108円と上回った。

表7 中国の冷凍ほうれんそう輸出状況

表8 中国の野菜輸出状況

(単位:t、円/kg)

資料:

Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータにより作成

:( )内は関税番号
:中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
:しょうがは調製品の数字が含まれているとみられる


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