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需給動向


中国の品目別野菜輸出・価格動向(2010年5月)
~たまねぎなど山東省の野菜出荷が本格化~

調査情報部



品目別野菜輸出状況

1. たまねぎ ~産地は山東省へ移行~

 5月の輸出量は、前年同月比123%の40,345トンであった。日本向けの輸出量は同144%の14,594トン、ロシア向け輸出量は同132%の13,559トン、韓国向け輸出量は同739%の1,989トンと大幅に増加したが、ベトナム向け輸出量は同76%の5,489トンと大幅に減少した。5月に入り産地は、山東省が主力となっているが、山東省では低温と日照不足のため、作柄は平年を下回っている。
 また、5月の輸出価格は、同121%のキログラム当たり34円と上昇し、日本向けも、同112%の46円と高値となっている。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比99%と減少しているが、日本向けは、前年同期比145%と増加している。
 輸出価格は同129%のキログラム当たり36円と上昇した。

表1 中国のたまねぎ輸出状況

資料:Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータより作成
注 :中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
(以下、表2~表7において同じ)

2. にんにく ~山東省からの出荷が始まる~

 5月の輸出量は、前年同月比48%の58,014トンであった。インドネシア向けの輸出量は同38%の13,151トン、ベトナム向けの輸出量は同65%の8,312トン、ブラジル向けは同48%の4,568トン、マレーシア向けは同40%の2,752トンと主要国への輸出が大幅に減少した。また、日本向けの輸出量についても、同91%の981トンと減少した。
 5月の輸出価格は、同416%のキログラム当たり133円と引き続き上昇した。日本向けも、同248%の151円と大幅に上昇している。5月に入り山東省の産地から出荷が始まったが、天候不順により生産量が伸び悩んでおり、引き続き高値となっている。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比75%と減少し、輸出価格は、同374%のキログラム当たり116円と大幅に上回った。また、日本向けは同234%のキログラム当たり145円と上昇している。

表2 中国のにんにく輸出状況

3. ねぎ ~輸出の大半を占める日本向け輸出量が大幅に増加~

 5月の輸出量は、前年同月比172%の3,311トンであった。主要な輸出先国である日本向けの輸出量は、同172%の3,199トンと増加している。
 5月の輸出価格は、前年同月比83%のキログラム当たり84円と下回った。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比164%の15,825トンと増加し、輸出価格は、同96%のキログラム当たり77円と下回っている。日本向けも同94%のキログラム当たり78円と同様に推移している。

表3 中国のねぎ輸出状況

4. にんじん ~日本を含めた主要国向け輸出量が大幅に増加~

 5月の輸出量は、前年同月比130%の34,898トンであった。日本向けの輸出量は同284%の4,072トン、韓国向けは同158%の6,445トン、タイ向けは同218%の5,354トン、マレーシア向けは同133%の4,728トンと増加したが、台湾向けは同39%の1,076トン、ベトナム向けは同24%の1,069トンと減少した。
 5月の輸出価格は、同107%のキログラム当たり44円と上昇した。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比102%の150,706トンと増加し、日本向けも同126%の12,099トンと増加している。輸出価格は、同108%のキログラム当たり41円と上回った。日本向けは同96%のキログラム当たり48円と下回った。

表4 中国のにんじん輸出状況

5. しいたけ ~限定される輸出先国~

 5月の輸出量は、前年同月比101%の972トンであった。日本向け輸出量は同117%の230トンと増加したが、米国向け輸出量は同89%の328トン、タイ向けは同22%の44トンと減少した。
 5月の輸出価格は、同101%のキログラム当たり291円とわずかに上回った。日本向けも、同118%のキログラム当たり283円と上回った。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比137%と増加し、輸出価格は、同105%のキログラム当たり277円と上回った。

表5 中国のしいたけ輸出状況

6. しょうが ~高止まりの輸出価格~

 5月の輸出量は、前年同月比86%の25,603トンであった。ニュージーランド向けは同219%の1,215トンと増加したが、バングラディシュ向けは同62%の1,632トン、フィリピン向けは同62%の711トン、ネパール向けは同7%の146トン、インド向けは同5%106トンと減少したことが全体の減少につながっている。また、日本向けも同98%の3,702トンと減少している。
 5月の輸出価格は、同174%のキログラム当たり125円と大幅に上昇している。また、日本向けも、同117%のキログラム当たり143円と上昇した。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比78%の122,853トンと減少し、日本向けも同88%の18,928トンと減少した。輸出価格は、同178%のキログラム当たり119円と大幅に上回った。日本向けも同125%のキログラム当たり134円と上回った。

表6 中国のしょうが輸出状況

注:しょうがの輸出データには調整品が含まれていると見られる

7. 冷凍ほうれんそう ~急激に増加した日本向け輸出量~

 5月の輸出量は、前年同月比176%の5,654トンであった。日本向けの輸出量は同247%の2,735トン、米国向けは同138%の2,054トンと増加したことが全体の増加につながっている。
 5月の輸出価格は、キログラム当たり84円と前年並みで推移している。また、日本向けは、同102%のキログラム当たり110円と上回っている。
 1月~5月の累計の輸出量は、前年同期比113%と増加し、輸出価格は、同93%のキログラム当たり79円と下回った。日本向けは、同104%のキログラム当たり109円と上回った。

表7 中国の冷凍ほうれんそう輸出状況

表8 中国の野菜輸出状況

(単位:t、円/kg)

資料:

Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータにより作成

:( )内は関税番号
:中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
:しょうがは調製品の数字が含まれているとみられる


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