野菜需給部 調査情報部
6月は、上、中旬にかけて、本州付近は高気圧に覆われ、晴れる日が多かった。その後、梅雨前線が北上し活動が活発化した影響から、曇雨天の日が多く、西日本の一部では大雨となった。
気温は、上旬は全国的に平年を下回り、中旬以降は平年を上回った。
降水量は、上旬は全国的に平年を下回り、中旬は本州太平洋側を中心に平年を上回り、下旬は北日本や本州太平洋側を中心に平年を上回った。
日照時間は、上旬はほぼ全国的に平年を上回り、中旬以降は西日本を中心に平年を下回った。
6月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が13万トン、前年同月比96.6%、価格はキログラム当たり232円、同103.5%であった。
入荷量は、上旬はだいこん、にんじん、きゅうり、ばれいしょなどで前年を上回り、キャベツ、レタスなどで前年を下回った。中旬は、多くの品目で入荷量は減少した。一方、下旬は、はくさい、なすなどを除き、多くの品目で前年を上回った。価格は、上旬は多くの品目で堅調に推移した。中旬は、キャベツ、ばれいしょなどで前年を上回った。下旬は、なす、きゅうりなどで前年を上回ったが、レタスなどの葉茎菜類、だいこんを中心に前年を下回った。
品目別には次のとおり。
東京都中央卸売市場の動向(6月速報)
注:平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報・月報・旬報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
【7月上旬の動向】
はくさい、キャベツなどの葉茎菜類を中心に入荷量が増え、価格は安値で推移している。
6月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万4千トン、前年同月比93%、価格はキログラム当たり224円、同111%と、価格は前月に引き続き前年を上回った。
入荷量は、上旬はねぎ、ばれいしょ、たまねぎなどで前年を上回り、レタス、トマト、ピーマンなどで前年を下回った。中旬は葉茎菜類と果菜類を中心に前年を下回った。下旬はレタス、はくさい、ピーマンなどで前年を上回った。価格は、上旬は果菜類を中心に前年を上回り、中旬はピーマン、はくさいなどで前年を上回り、下旬はレタス、はくさい、ねぎなどで前年を下回った。にんじん、キャベツ、なすについては、月を通して前年に比べ入荷量は少なく、価格は高めで推移した。
品目別には次のとおり。
(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)
大阪市中央卸売市場の動向(6月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 農林水産省青果物卸売市場調査
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5カ年(17~21年)の旬別価格の平均値である。
資料:
農林水産省青果物卸売市場調査