野菜需給部 調査情報部
11月の気象は、上旬は高気圧に覆われ晴天が続いたが、中旬以降は低気圧の影響により曇雨天が続き、西日本では大雨となった。また、全国的に寒暖の差が大きかった。
気温は、上、下旬は平年を上回り、中旬は平年並みとなった。降水量は、上旬は西日本で平年を大きく上回った。中旬は北海道および東北の日本海側などを除き、平年を大きく上回った。下旬は、北海道、東北、中国および九州の日本海側を中心に平年を大きく下回った。
日照時間は、上旬は平年並みとなり、中旬は全国的に平年を大きく下回った。下旬は北海道および東北の日本海側を中心に平年を大きく上回った。
11月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万8千トン、前年同月比106.3%、価格はキログラム当たり182円、同87.3%であった。
上、中旬は、だいこん、キャベツ、レタス、トマトで入荷量は多く、下旬は、だいこん、キャベツで入荷量は多かったが、トマト、ピーマンなどは、天候不順により入荷量は少なかった。
品目別には次のとおり。
東京都中央卸売市場の動向(11月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 東京青果物情報センター「青果物流通年報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
11月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万7千トン、前年同月比105%、価格はキログラム当たり176円、同87%と前月に引き続き前年を大きく下回った。
上旬は比較的好天に恵まれたが、中旬以降、降雨、日照不足、気温の低下などの影響から、はくさい、ほうれんそう、レタスなどの葉茎菜類ときゅうり、なすなどの果菜類の一部に入荷量の減少がみられたが、全体でみると平年をやや上回る入荷となった。その中でトマトは、夏秋物産地の残量が多いところに、秋冬物産地の生育良好による出荷の前進化が重なり、平年を上回る入荷となり、価格は、平年をかなり下回って推移した。
品目別には、次のとおり。
(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)
大阪市中央卸売市場の動向(11月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 全国生鮮食料品流通情報センター
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。
資料:
全国生鮮食料品流通情報センター